これも最近深夜のケーブルTVで観た。浅野忠信主演。ヤクザ組織の金を持ち逃げした鮫肌(浅野)と、プチホテルの支配人の若妻で不幸な生活から抜け出したい桃尻女(小日向しえ)との逃避行。それを追いかける組織の面々。僕の大好きなロードムービーのジャンルに入れてもいい気がする。衣装も美術も編集も、とてもポップでオフビートな感覚が漂っている。いいんだな、こういうの(何年かたつとそのポップな新鮮さがどこまで保たれるかは分からないけど・・・)。一部の台詞回しにはドキュメンタリー風のテイストもある。鶴見辰吾演じる追跡者キャラが最高にウケました。あのエキセントリックな役作りと衣装やセリフのユニークなこと。かなり笑えます。そして岸部一徳も個性的。この人、ホントにいい役者ですよねえ。キムタクとCM共演しているのもダテじゃない。ダサかったメガネ姿の桃尻の外見が変化していくのにもご注目。映画の途中で逃避行のための変装と称してメガネを外し化粧して服を着替えるのですが、そのあたりから彼女はものすごく生き生きしてくる。この映画は桃尻の「生」への脱出劇でもあるんだろうかね。