陣内孝則主演、和田勉監督。太平洋戦争当時のマレー在住の日系人で、谷豊という実在の人物の半生をモチーフにした映画。ハリマオとはマレー語で虎を意味し、彼の別名として知られている。谷豊が旧日本軍のマレー侵攻作戦に協力するくだりを描いてはいて、このアクション作品はかなり実話に忠実に映画化しているけど、実際の事実関係とは少々異なる設定になっている所もいくつかある。映画だけをご覧になった方は、(映画自体は面白くてなかなかの出来だとは思うけれど)中野不二男著のノンフィクション・ルポルタージュ、「マレーの虎 ハリマオ伝説」(文春文庫)をお読みになることもお勧めしたい。舞台は映画も本も、クアラトレンガヌやクアラカンサー、マレー半島全域、バンコク、シンガポールなどだ。谷豊が入っていたというプードゥー刑務所は現存している(使用されてはいない)。僕のマレーシア駐在中、日本商工会議所の会議に出るために車で刑務所の前を何度も通りかかったなあ。この刑務所のすぐ近くに、夜だけ開いているお粥の店がある。潮洲(テオチュウ)粥の店で、お粥のおかずになるトッピングがどれもこれもすごく美味かったのを覚えてる。よく食べに行ったもんです。タクシー運転手やお店がはねたあとの華人系ホステスさんたちも食べに来ているぐらいだから、ホントに美味い店なんだよね。