2006年12月31日(日)早朝
まだ暗い中、 ホテルをチェックアウトして空港へ。
日本への帰途につく。
ハバナからカンクン(メキシコ)に着いた頃、
日本では新しい年を迎えたはずだ。
僕はこの時、まだ2006年にいて、
この旅行記の大半も、
メキシコの空港で長い待ち時間のあいだに、
ビールを飲みながら小さなノートに書き綴ったものが基になっている。
もうすぐ、酒と音楽でいっぱいになった今回の僕の一人旅も、
終わろうとしている。
行きに正味2日、キューバ滞在実質3日、帰りに2日。
滞在実質3日間なのに、
妙に濃密な時間に感じられている。
キューバは、 遠い。
遠いけど、魅力的だ。
僕の五感は今この時も、
モヒートの味や、音楽や、街の色を、
覚えている。
最後に、もう一つ。
残念ながら、
「あの」探しものは、
相変わらずキューバでも見つかっていない。
これからも、 見つからないのかもしれない。
それに、探して(捜して)いるものが、
自分自身なんかじゃないってことを、
僕はもう心のどこかで薄々分かっていたはずだ。
・・・・・ ただ、
メキシコでこの旅行記を書きながら、
思い出していたことがある。
映画 「ブエノスアイレス」 で
トニー・レオンがつぶやくセリフだ――。
―― 俺は確信した
会いたいとさえ思えば
いつでも
どこでも
会えるんだってことをね――
(終わり)
参考映画:
「永遠のハバナ」
「ブエノスアイレス」
・・・・・ 考えてみたら、ブエノスアイレスには、チェ・ゲバラの出身大学(医学)がある。 ゲバラは元々アルゼンチン人なんだし。 結局、全てはどこかで互いにつながってるようにも思える。
偶然ではなく、必然、か。
関連記事:
「キューバへの一人旅(1) ~ゲバラを想ふ~」
「キューバへの一人旅(2) ~ブカネロに酔う~」
「キューバへの一人旅(3) ~世界遺産ビエハ~」
「キューバへの一人旅(4) ~ジャズライブ~」
「キューバへの一人旅(5) ~ビートニクスな夜~」
「キューバへの一人旅(6) ~パパ・ヘミングウェイ~」
「キューバへの一人旅(7) ~メヒカーノ&クバーノ~」
「キューバへの一人旅(8) ~酔いどれどもが夢の後~」
「キューバへの一人旅(9) ~時空を越える大砲の音~」
「キューバへの一人旅(10) ~日付変更線~」
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追記:
(5)話と(7)話に登場するリカルド(仮名)の絵は、
ここで見ることができる。
本名がバレてしまうけど。