昭和30年代の日活アクション映画が大好きなことは前にも書いた。
中でも赤木圭一郎という俳優が特にごひいきで、中学生の頃からずっと好きだ。
日活ダイヤモンドラインの1人。
ダイヤモンドラインとは、石原裕次郎、小林旭、赤木圭一郎、和田浩治のスター4人が月に1本ずつ、それぞれが主演する映画を封切っていた、当時の日活のラインナップ。
あの頃は新作が1週間ごとに封切られていたそうだ。
赤木の人生は結果から見れば、太く短い。
赤木は彗星のように現れ、風のようにこの世から去っていった。
たった21歳の若さで。
撮影所内でのゴーカート事故だった。
その死に様から彼を「和製ジェームズ・ディーン」と呼ぶ人もいる。
風貌や出演作品はジェームズ・ディーンのそれらとは違うけれど。
驚くべきは、赤木がたった20歳そこそこの若さながら、いっぱしの大人の雰囲気と存在感をスクリーンで出せていたことだ。
単に老けている、というのとは全く違う。
今の日本の20歳ぐらいの俳優で、あれほどの成熟した男の存在感を持って主演をはれる俳優がどれだけいるだろうか。
僕はあまり思い浮かばない。
今の俳優たちは、あの時代の俳優より幼い気がする。 いや、僕自身も含めて、今の日本の社会全体がそうなのかもしれない。
とにかく、
「霧笛が俺を呼んでいる」 とか
「拳銃無頼帖 抜き射ちの竜」 なんか、
カッコよかったなぁ。
♪テーマ曲 「So What」 by Miles Davis ♪
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「日活アクション映画ってさ」
参考書籍:
「天国への片道切符」 稲葉稔著 (映画好きには超オススメ小説)