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ガラス細工を 吸い込めば

粉々になったガラスが喉や心臓に突き刺さるの?

そういうときも、あるかもね。

突き刺さるの?

そう。 嫌かい?

美しいのに、舌を絡ませながら吸い込むと、壊れて、その破片が喉や心臓に突き刺さって、傷つくことがあるんだよ。
あのガラスは。

もちろん、いつもじゃない。 ときどき、だ。
そして嫌なわけでもなかった。

ガラスとの濃厚なキス?

さぁ、どうだったか・・・。

僕は高校生の頃、真夏の深夜、悪友たちと、以前卒業した近くの小学校のプールで裸で泳ぎながら、突き刺すような冷たさと 暑さと 生ぬるさとが 同時に存在してるなんて、何とステキなことなんだろうって思っていた。 それと少し、似てるかな。

酔っ払った彗星は、決して霊場のプールに突き刺さりはしないのにね。

ボブ・ディランの「Love minus zero/ No Limit」が流れている。

どこで?

ここで、だ。 
僕たちの他には誰もいない。
高校生の頃の真夏の夜のプールではない。

僕たちは、いや、僕だけは酔っ払っている。

お酒に?

いいや。 酒なんて、皆が皆、とっくに大量に飲んでいた。

ただ、白い彗星は
軌道を離れていった3回転半の月(ルナ)を想いながら、

吸い込めば喉を傷つけてしまうほどの、
危うい琉球ガラスのような美意識に、
酔っているだけだなのだろう。

そう、危うい琉球ガラスのような美意識に、
酔っ払っているだけだ。

え? なんだか、わけがわからない話ね。
それにどうして、3回転半の月(ルナ)は軌道を離れて、強烈に惑星間を駆け巡るのかしら?


そんなこと、こっちだってわかんない・・・・・。 
とにかく、コルトレーンのテナーも、マイルズのクールなミュートも、今はダメなんだよ。 
とにかく、違うんだ。 

はいはい、今は、ボブ・ディランを聴いていればいいのね。

いいだろ、もう。
バーボンを、いやちがう、ラムのストレートを。

水色のパッケージのゴロワーズと、
汗ばんだ白いシャツに貼り付いた労働者の勝利の印と、
3回転半の月(ルナ)が持っていてくれたはずの、バレッタの紫色を、
「黒いカラスと青い闇と黄色の星月で塗りたくられた」ゴッホの狂気の絵に、
重ねよう。

その、ゴッホの狂気の絵は、もしかしたら「カラスのいる麦畑」だったのかもしれないし、「糸杉」だったのかもしれないが、酔いどれにはもうどっちでもいいことだ。

重ねたら、まさに狂気のときを迎えよう。

狂気のときを、ハードリカーと共に胃の中に流し込もう。

ボブ・ディランは、ラブからゼロを引いても、限度はないんだって言ってんだろ?
なら、いいじゃないか。

そして、
酔いどれは、この夜も、相変わらず、酔いどれなのだ。


美しいのに、吸い込むと壊れて、その破片がときどき喉や心臓に突き刺さって、傷つけることがあるだなんて。
ねぇ、
その、壊れそうなほどの、ステキな琉球ガラスって、まさか・・・・・。



「絶望的」な希望は、絶望そのものになり、プロミストランドにたどり着けなかったのだろうか。
それとも希望はかすかであっても、あくまで希望なのか。
もう、どっちだっていい。

悪魔に魂を売っても、
Deusを疑っても、
「その人」が無事でありさえすれば、他はなんだっていい。


ねぇ、酔いどれの白い彗星さん、
ところで、そこにはまだ、
青い闇とアヤム・ヒタム(注)に囲まれた、紫色のバレッタはあるのかしら?


悪魔の  ささやきが  聞こえてきた・・・・・


♪ テーマ曲 「Love Minus Zero/ No Limit」 by Bob Dylan ♪

(注) アヤム:鳥    ヒタム:黒  (黒い鳥=カラス)
    (マレイ語)
by y_natsume1 | 2006-04-13 05:24 | アジア的独白
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夏目芳雄の東南アジア・映画・ジャズ・酒などに関するよもやま話です。
by y_natsume1
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