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どうしようもないときは雨上がりの鎌倉に行けばいい

2009年5月30日(土) 午後。

いつものように材木座の光明寺を参拝した後、

由比ヶ浜の某カフェに。

窓を開け放った窓際の席。


雨上がりのR134と鉛色のビーチが目の前にある。

海からの、 風も空気も波音も、

今の僕には 「体にいい」。


体つきはスリムなのに胸だけはやたら大きい、
きれいなアルバイトのオネエさんにオーダーを。

車で来ているからノン・アルコールのトニック・ソーダ。

マルボロ・ライト・メンソール。

トニック・ソーダがジン・トニックに思えてくる。

幻覚、どうしようもない精神状態・・・・・

そもそも退廃的に狂いたくて数年前から飲んでいたお酒、

アブサンの代用品、ペルノーの飲みすぎなんだろうか。

それが現実になった?

まさかね。

僕は19世紀のパリの芸術家たちに憧れていただけだったのに。

デカダンス。 タナトス。



―― 僕は雨上がりの雰囲気が好きだ。

特に、曇りや

雨が止んだ直後の海岸に違和感がないのは、

僕の、

16歳@UKブライトン (小石だらけの海岸の街)

の印象が強烈だったからだろうか。

むしろ曇りや小雨ぐらいの方が、

空気の匂いや風の具合や湿気がちょうどいい感じで

ホッとすることがある――。


***************


―― 会社に行く平日は朝食をとらない。

独身1人暮らしの頃からの習慣だ。

けれど土日の休みの朝は、なぜか自然と食欲がわき、

何かを口にする。


僕の「今の」平日の仕事は、

あるスピリチュアルカウンセラーに言わせれば、

まるで毎日牢獄での「おつとめ」(拷問)に赴くがごとくで、

一種の仮死状態なんだ、と。

むしろ仮死状態でいた方がいい、と。

(注: 仮死状態は防御方法の一つらしい。 仮死は生きるという大前提があるからこその、仮の死。 その前提がなければ、仮の死ではなく本当の死になってしまうから。)

食欲もそれほどわかない。

週末の休みだけ、本来の自分に戻る。

村上春樹の小説テーマじゃあるまいし、

まるで「あっちの世界」に行って、

また 「こっちの世界」に戻ってくるみたいに。


・・・・・・・ そうかもしれない。

だとすると、

かなりの時間を、みにくい世界=牢獄 でのおつとめに費やす僕は、

今は週末以外は楽しんで生きていないことになる。


そんなことでいいのか。

いいわけは、ないだろう。


仕事に生きがいを感じ、仕事を楽しんでいる人も、

世の中には大勢いるんだろうが、

今の僕はそうではない。

あのひどい、みにくい世界では、 できない。

そうしたいとも思わない。


「楽しんで生きることは 戦いだ」

と言ったのは村上龍だ (小説「69」あとがき)。

その通りかもしれないけど、

当分、もう戦いなんか、いらない。

充分だ――。


*************


―― 月子さん(仮名)が、

いつの午後だったか明け方だったか深夜だったか忘れたけど、

穏やかな口調で僕につぶやいたような気がする。

牢獄みたいだっていう、その時間帯さぁ、

仮死状態なら成長が止まってるんだろうから、

その分若くいられるんじゃないの(笑)?

いいじゃない、若くいられるんなら。


成長が止まってるんだから、

できないことがあっても

それはそれで当たり前、それもいいじゃないかと

思えばどうなの? ――。


***************

―― 曇り空の由比ヶ浜、 

某カフェの窓際の席で感じる風は

あまり強くなくて、生暖かくもなく冷たくもなく、

とても気持いい。


胃痛でお酒を飲めないぶん、

タバコの本数、ちょっと増えた。

そもそもどちらも体には悪いけど、それはそれでいいのだ。


3時間、都内の自宅で虚無的にDVDを眺めるより、

同じ3時間でも、

高速を飛ばして車で往復2時間、
鎌倉という空間で正味1時間だけでも過ごす方が、

僕の体には、いい。

どうしようもないときは、

どうしようもないなりに、

空間を移動すること。


人間には、時間よりも空間が必要なのだ――。

(ヘンリー・ミラー 「北回帰線」 のラストより)

♪ テーマ曲 「I Will Remember You」 by Solas ♪


***************

<追記>

「仮死状態」 「成長する、しない」 「鎌倉 由比ヶ浜」
というキーワードで頭をよぎるのは・・・・・。

冬が好きなわけではないけれど、

目の前の空間が、
早く 「冬の由比ヶ浜」 になればいいのにと思う。

映画 「男と女」 で、ジャン=ルイ・トランティニヤンが
小さな息子を乗せて赤いオープンカーで
冬のドーヴィルの海岸を飛ばすシーンがある。

以前、それを真似て、
王子を乗せて黄色い車で冬の由比ヶ浜までドライブしたことがある。

「別れのドライブ 由比ヶ浜 そして真冬の風が吹く」

それを、またやってみたい。 

王子が、大きくなってしまわないうちに。

成長して欲しい気持ちとは裏腹に。

ペルノーを、いや、ビールかシェリーか赤ワインでもいい、飲みたい。

― Ciao ―
by y_natsume1 | 2009-05-31 12:52 | 鎌倉湘南Seaside
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夏目芳雄の東南アジア・映画・ジャズ・酒などに関するよもやま話です。
by y_natsume1
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