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ただただお月様が好きな人へ

こんなのもあるよってことで。

Cowboy Junkies の 「Crescent Moon」 という曲。


Reach a hand to the crescent moon
grab hold of the hollow
If she sits in the palm of the left
that moon will be fuller tomorrow
If she sits in the palm of the right
that moon is on the wane
and the love of the one who shares your bed
will be doing just the same

Won't you come with me, she said,
there's plenty of room in my iron bed
You're looking cold and tired
and more than a little human
I know I'm not part of the life you had planned,
but I think once your body feels my hand
your mind will change
and your heart will lose its pain


Out among the fields gently hipped
beneath the corn,
Assiniboine bones beneath the highway
he stood there and he thought of home
A finger traces the path of a satellite
You're drawn to a distant copse of trees
A voice as sweet as Mare's Tail
clings to the prairie breeze

Won't you come with me, she said,
there's plenty of room in my iron bed
You're looking cold and tired
and more than a little human
I know I'm not part of the life you had planned,
but I think once your body feels my hand
your mind will change
and your heart will lose its pain


Do I reach for you
when I know you're on the wane?
Do I sense you when I know you're not around?
Do I search for you
when I know you can't be found?
Do I dare to speak your name?

Raise your eyes to a moonless sky
and try to wish upon a rising star
Search all you want for her blessing
but you won't find her sparkling there
Now cast your eyes to a part of the sky
where nothing but darkness unfolds
and watch as all around you
she reveals the brilliance of secrets untold

Won't you come with me, she said,
there's plenty of room in my iron bed
You're looking cold and tired
and more than a little human
I know I'm not part of the life you had planned,
but I think once your body feels my hand
your mind will change
and your heart will lose its pain



**************

Cowboy Junkies というカナダのバンド。
ちょっとジャンル分け不能という僕のお気に入りの音楽。
女性ボーカル。

このバンドは今でもそれほどメジャーではない。
「トリニティ・セッション」という1980年代の、教会での一発録りアルバムや、
ルー・リードの曲「Sweet Jane」のカバーなんかが取りざたされるぐらいだろうけど、
このバンド、そしてこの曲、僕はとても好きだ。

女性ボーカルが曲にマッチしてて、
神秘的でシンプルなサウンドで、
単なるロックでもフォークでも、ましてやヒップホップでも、ない。
深夜に1人で酒を飲みながら聴きたい曲だ。

曲調はさながら「青い月」のようだ。
要するに、妖しい、めったにない官能的な曲だと思う。

(青い月は、英語でBlue Moonというけど、色が青いっていうよりも(そういう場合もあるみたいだが)、ひと月のうちに満月が2回あるときに、1回目の満月を「ファーストムーン」、2回目の満月を「ブルームーン」と呼ぶ。 「めったにないこと、まれな現象」という意味を含むんだそうだ。)
 
たまたま 
(実はそれほどたまたまじゃなくて、ある程度狙ってたのが見つかったんだけど)、
中古CD屋さんで700円かそこらで買った「Pale Sun Crescent Moon」というアルバムの1曲目。

大当たりだった。
めったにあることじゃない。



彼女が僕の左に座れば月は満ち、
右に座れば月は欠けてゆく・・・・。



つー感じの歌詞かなぁ・・・。
(解釈、もし間違ってたらごめんなさい。)

その手は誰かを癒してあげられるんだろうか。
それはとりもなおさず、その手を持つ人自身が癒されていることと
ほとんど同義なのかもしれないんだけど。


歌詞の内容とは少し違うかもしれないけど、
僕は月子さん(仮名)が僕の左に座ることを、
月が満ちていくことを、 望んでいる。
だって、月はやっぱり満ちていたほうが、 美しいからだ。


古い都の、赤い満月を、追いかけよう。


僕のペニスは  硬く勃起している。


関連記事:

「だってお月様が出ていたから」
「東男と京女」
「十六夜の月 於鎌倉」
「神無月は見えているか?」
「ジャスミンと巫女」
「亜空間の果て (3) ~九つの満月~」
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by y_natsume1 | 2008-08-31 04:01 | Moon

好きなCD (14) ~エンニオ・モリコーネ・イン・ラウンジ~

エンニオ・モリコーネのスタイリッシュな映画音楽コンピレーションCD

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このCD、ものすごくカッコいい。
収録されている曲はモリコーネの作品だけど、ちょっとマイナーな’60年代、’70年代のイタリア映画の音楽が中心。

こんなにスタイリッシュな曲が当時はあったのかと思うほど。

特に#1曲目と#3曲目が大のお気に入り。
まるでクラブ・ラウンジにいるような雰囲気になる。

こんなコンピレーションアルバムができるほど、
モリコーネの映画音楽は奥が深く、ステキなのである。


エンニオ・モリコーネの映画音楽は小学生の頃から大ファンだ。
「夕陽のガンマン」、「荒野の用心棒」・・・・・。

これらの映画をTV放映で観るたびに、
モリコーネの美しい音楽に感動してきた。

「ニュー・シネマ・パラダイス」 や「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」、「アンタッチャブル」 などの映画音楽もモリコーネの作曲。


***************

自分の部屋にあるCDがそろそろ非常事態宣言を必要とするほど増えてきた。
たくさん持ってます、っていう呑気なことを言ってる場合ではないほどに。

足の踏み場もないとはこのことだ、
身から出たさび(?)、
道楽もいい加減にしろ、

いろいろと言われているが、
かなり整理したつもり。

それでもまだ500枚以上のCDが、
収納しきれずに部屋の床に転がっている。

そのそばには、これまたDVD映画の山が・・・・

DVDはすぐに廃盤になりそうな、将来観ることが難しくなりそうなマイナーな佳作や自分のお気に入りロードムービーを中心に買って持っている。 

家で飲んでいると、この手の作品の映像を消音ででもかけたくなるからだ。 

選ぶ基準はいたってシンプルで、もし仮に将来自分が飲み屋を始めたら、権利関係はさておき、そのお店でかけてみたいと心底思うような作品、だ。

で、 CDの収納場所、 どうしよう? 

どうしようもない、な。

♪ テーマ曲 「ALLEGRETTO PER SIGNORA 」 by Ennio Morricone ♪
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by y_natsume1 | 2008-08-24 16:20 | Music Bang Bang

だってお月様が出ていたから

2008年8月某日 夜。

美しい月が出ている。

貝の冷製オードブル。
鎌倉でとれた夏野菜をふんだんに使った温野菜の盛り合わせ。
魚の香草焼き。
鴨肉のコンフィ。

口に含むたびに
キリリと冷えた白ワインが夏の一瞬一瞬を切り取っていく。

極上の料理と酒。

ときおり、舌が口の中で食物と酒の出会いを取り持っている。


気のせいだろうか、
どこかから(心の奥底から?) チェロの音が聴こえてくる錯覚を抱く。

JSバッハの「無伴奏チェロ組曲第1番」、
黛敏郎の「文楽」、
カッチーニの「アヴェマリア」 ・・・・・

まるで料理とワインのように、
誰かが、 ソロ演奏のチェロの音色とデートでもしているのだろうか。


暑い夏の夜、月はあくまで妖しく美しく輝き、

詩人と酔いどれと水泳選手と海辺のカフカとを一堂に集めて
食後のこの場で「特別な夜会」でも催そうかというほどの勢いだ。


僕は偶然にもこの日、 ちょうど「雨月物語」の
「白峯(しらみね)」の章を読み終えたところだった。

僕の故郷、讃岐を舞台にした、「怪奇物語」と言えなくもない。

村上春樹の「海辺のカフカ」は ギリシャ悲劇エディプス王だけでなく、
雨月物語のこの部分をもモチーフにしているのかもしれない。

アートハウスがある直島(香川県)は
僕の故郷の港町からはちょっと離れた場所にある。

香川県というより、むしろ岡山の宇野に近い位置だ。

行ってみたい。

「特別な夜会」はいつかきっと開かれるだろうから、そのときにでも。

僕は、けれど、夜会や直島での滞在があろうとなかろうと、
何年か前に、ジャスミン・ティーを使ったあの甘いデザートを食べていた人を、
決して忘れることはないだろう。



・・・・・月がみごとだ。

こういう夜には詩が必要だ。

柿本人麻呂や大伴家持の和歌のような、官能的なラブレターが必要だ。
金子光晴の「鮫」や「愛情69」のような、女や物事の本質を冷徹に射抜く詩が必要だ。
西東三鬼の「神戸」のような、 無頼で不良で詩的な文章が必要だ。


時間ではなく、夜という空間が詩歌を必要としているのだ。
月を称え、僕たちが今存在しているこの空間が。

時間なんかではない。


「東南アジアと酔っ払いと放浪癖と女好きと詩人・・・・・」

これらの特徴は金子光晴を表現するフレーズだ。

僕は金子光晴の文章と旅人としての生き方に憧れている。
特に東南アジアと女好きと放浪癖の部分。

マレーシア駐在時代、バトゥパハ(注)に何度か出張した頃から、ずっと。

(注:バトゥパハは金子光晴が昭和初期に一時期滞在していたマラヤの田舎町。)

そして上のフレーズの中の「東南アジア」だけを
ギリシャだのパリだのニューヨークだのに代えれば、
ヘンリー・ミラーになる。

どちらの作家も大好きだ。


******************

・・・・・・ 僕はやがて幻想の世界に入る――。


月明かりの下で
XXのXXに 
いやらしく、ねっとりと、けれどとても好意的に何度も触れながら、
詩的な空間を体全体で感じている。

料理や酒は既に終わり、
いつの間にかお互いの舌がそれぞれ相手の口の中で真夏の月をもてあそび、
戯れているところだ。


僕の両方の掌は、
自分でも理由はさっぱりわからないけれど
目に見えない暖かい熱オーラのようなものを突如として発し、
(それをハンドパワーとでも言うのだろうか)

夢の中にいるかのように、

昭和初期の南洋にいる詩人を横目で見ながら、
現代の月子さん(仮名)をしっかりと大切に抱きしめて、
ウォン・カーウァイ監督の映画が現実になる2046年までタイムスリップする。

けれどたとえ幻想といえども、
タイムスリップそのものや時間軸はこの際問題ではない。

どの時代に僕らが存在しているかは問題ではないのだ。

どこにいるのかが、
空間こそが、大切なのだ。

それは、ホウ・シャオシェン監督の映画 「百年恋歌」 の
基本的なコンセプトと似ているかもしれない。

オムニバス・エピソードの、どの時代設定であっても、
まるで輪廻転生のように、登場人物のカップルは同じ魂を持っていることがわかる。

どの時代に存在しているかは問題ではなく、
どこで誰と一緒にいるか、だけのことなのだ。


暖かな「何か」を発する僕の手が月子さんを癒すだけでなく、
逆にその行為によって自分自身までもが癒されていることを
改めて認識する空間に、僕はいる。

何かに包まれ、
癒されているのはむしろ、僕自身の方だと言ってもよかった。

何かというのはもちろん、月子さんのことだ。 
わかっている。

そう、ヘンリー・ミラーが「北回帰線」のラストで書いているように、結局、

時間よりも、空間、 なのだ。


そして、月子さんの魅惑的で大きな胸元・・・・・・。
それは僕にとって とても大切な、もう一つの空間でもある。

月子さんに、月子さんの美しく柔らかな乳房に、
心からの感謝を捧げよう。


やがて僕は、 幸福感の極限に達したその時、
生暖かな僕自身をあの空間に向けて発射する――。


♪ テーマ曲 「ダッタン人の踊り」 (作曲ボロディン) by 古川展生(チェロ) ♪

関連記事:

「31文字のラブレター (1)」
「31文字のラブレター (2)」
「葉山のカフェ・レストラン (1) ~ 「北回帰線」の空間へ ~」
「無頼の短編小説 「神戸」 by 西東三鬼」
「映画 百年恋歌」
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by y_natsume1 | 2008-08-17 15:39 | Moon

夏の日の夕方 好きな人と会っていますか

2008年8月8日(金) 夕刻。

会社を早く出られたので久しぶりに中古CDの店を覗いてみる。

ほんの10分ぐらい、買ったとしても2、3枚だろうと高をくくって。

甘かった。 そんなモンで僕が終わるはずがない。
だって、音楽を心底愛しているのだから。

約1時間、物色が続く。

今回結局買ったのは、

美空ひばり
a-ha
ケツメイシ
「非行少女ヨーコ」のサントラ(新品)
ジョン・ゾーン
伊藤君子(新品)
コンパイ・セグンド
小椋佳
チェット・ベイカー(新品)
白井貴子
サケロックオールスターズ
などなど。


クラッシックやオペラも買おうとしたがさすがに時間切れ。
これから古武道のライブに行かなきゃ。

節操なさそうに見える、いろんなジャンルからの、奇をてらったCD選択と思われるかもしれないが、全て自分の好みで買っている。

昔カセットテープにダビングして聴いていたアルバムを今になってCDでやっと買っている、というパターンもいまだに結構ある。

30歳ぐらいになる頃まで、本当に本当にお金がなかった。

今からは想像できないほどLPレコード(当時はまだCDじゃなかった)は高価だったし、
LPを買うお金が十分になくて、
でも映画や絵や芝居や音楽は人一倍好きで、
なけなしの現金はまずは映画や芝居にまわり、
音楽はよく友達からカセットテープにダビングしてもらって聴いていた。

それでもダビングしてもらうミュージシャンの選択にも限界がある。
だから自分が今そのときに聴きたい音楽は、タイムリーにはなかなか聴けなかった。

その頃の渇望感が、今になってDVDやCDという物欲へと走らせているのかも。

パソコンへのダウンロードは性に合わない。

データが一瞬にしてなくなった経験が、やはり目の前のCDという「物」に走らせる。

そして手元にジャケットがある、というのも、いい。

LPレコードほど大きくはないが、パソコンの画面で眺めるだけのジャケット写真よりはいい。


ジャズが好きで自宅にはジャズだけで900枚以上のCDを持っている。
でも、ジャズばかり聴くわけじゃない。
ジャズ以外のCDもいったい何枚あるのか分からないぐらいあふれかえっている。

いろんなジャンルの音楽が本当に好き。

けれど、
そもそも音楽において厳密で細かなジャンル分けに
あまり意味があるとは決して思っていない。

だから、一見脈絡のなさそうな、いろんなジャンルのCDを今回も買っているけれど、自分としてはとても自然な行為と選択なのだ。

音楽は音楽だ。 シンプル。


自宅でも、時間があれば、

フーやストーンズなど’60年代UKロックをかけた後に
美空ひばりの歌が違和感なく響き、
そのあとジャズ、
岡林信康、高石ともや、泉谷しげるなどのフォーク、
バッハ、サディスティックミカバンド、モーツアルト、
ボサノバ(ナシメントやアフォンシーニョとか)、
ケルトミュージック、藤原道山(尺八)みたいな和物、
マーヴィン・ゲイなどのソウル(’60年代、’70年代のモータウンには良いのが多い)、
昭和歌謡曲、武満徹、ベートーベン、
ディランやビートルズは言うに及ばず、オペラの初心者用ベストアルバム、
加山雄三、オフコース、妹尾武のピアノ、
映画音楽(特にモーリス・ジャールやミシェル・ルグラン)、
マイルス・デイビスやCパーカーは当たり前、
さらにはゲンズブールや女性のフレンチポップス、シャンソン、
チェロが好きなので古川展生の何枚かのCD、
SMAP、陽水、たくろう、 はっぴいえんど、
’70年代日本のロック&ポップス、
沖縄民謡、果ては
アイスランドのバンド、 アルゼンチンのロックバンド、
ジョン・クーガー・メレンキャンプやイーグルスなどのUSロック、
キューバ音楽のCD群、

などが続く。

CD1枚全部をかけるのではなく (そういう場合も多いけれど)、
1曲だけや、その時聴きたい数曲だけかけて、次のアルバムに行くという具合。

でも高級なオーディオ設備は持っていなくて、安物のCDラジカセで。


僕は、いろんなジャンルの音楽を、最初から否定せずに一度は受け入れて(聴いて)みて、気に入れば続けて聴く。

これは僕にとっては音楽に限らないことだと思う。

仕事でも、絵でも、映画でも、小説でも、酒や酒場の選択でも、人間でも、食事でも、主義思想でも、何でも。 

経験もしないで最初から否定はしない。

自分に正直でいたいからだ。
アーティストたちに、対象となっているものに、まずは敬意を持っていたいからだ。

知らないものは知らない。

だから、

まずは試してみる。 
観てみる。
聴いてみる。 
読んでみる。
会って話してみる。 
味わってみる。
考えてみる。 

嫌いになるかどうかを決めるのは、その、後だ。


経験もしていないくせに安易に批判なんかできない。
その代わり体験したら、何かを言う権利はある。
そういうものだ。

だからライブのチケット代もCDを買うお金も、いつも自腹(当たり前だ)。
自分が、払う。
それがアーティストに対する敬意だ。

自分が稼いだお金の一部を、アーティストのために使うのだ。

とにかくアーティストに、対象物に、敬意を持ち、大切にしたい。


そして、ロックならロックだけを聴くのも悪くないけれど、
本当に音楽好きで、始終ずっと聴いていたい者にはそれだけじゃ苦しくなるから、 

いろんなタイプの音楽を聴くようになる。

一つの音楽を聴きすぎて音楽全体に飽きたくはない、ということだ。 

これは、いろんなジャンルの音楽を高性能の大スピーカーで聴かせてくれる恵比寿の某バーのマスターやスタッフ達と全く同じ意見だ。

(僕がよく酒場に飲みに行くのは、酒だけが目的じゃなくて、むしろ音楽を聴きたいからという面も大きいのだ。)

いろんなジャンルの音楽を聴くのは、
今まで聴いてた音楽を掘り下げて感じられるという、相乗効果もある。

ディランやストーンズもカッコいいが、
モーツアルトやコンパイ・セグンドや武満だってカッコいいし、
素晴らしい音楽に変わりはないということだ。

僕は今、
真夏のうだるような暑い都会のアスファルトの上に立って、
音楽という大好きな恋人に会っている(=10数枚のCDを抱えている)。


・・・・・ けど、ほんとに暑い。
 
ここ数年、東京の夏はまるで、赤道直下のシンガポールにいるみたいだ。

今の東京は、日本の大部分は、雷雨が増えたことといい、
温帯性気候なんかじゃなく熱帯雨林気候そのものだ。


ビール、飲むか。

いや、最近、ビールがそれほどうまいと思わなくなっている。

なぜだろう。 まずくなったのか?
 
苦味があったほうが、いいのはいいんだけど。

何かが、違う。


最近は、冷やしたシェリーか白ワインかシャンパンがいいかもな。

そばに月子さん(仮名)がいて、自分の気に入った酒と音楽があれば、
さぞかしステキな時間と空間になることだろうけれど。


好きな人と会っていますか。

好きな人に会えていますか。

♪ テーマ曲 「Chan Chan」 by Compay Segundo ♪ 
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by y_natsume1 | 2008-08-09 13:37 | Music Bang Bang

夏越(なごせ)の花火はどこにある?

前回のエントリ記事、「深夜バス」の続き。

**************

2008年7月31日(木) 早朝7時。

実父の家に着き、朝ご飯をごちそうになる。

隣の畑で実父が育てた無農薬野菜をふんだんに使った
品々(トマト、ゴーヤ、玉ねぎ、ほうれん草等)。

梅干、ゴマ、トウモロコシ(これも自家製)、

野菜たっぷりの(おかずになるぐらいの)味噌汁、

大根の煮物、焼き魚、ごはん等々。


健康的。
しかもこれが朝ご飯かというほど、多彩なおかずの数々。

なんて美味しいんだろう。


「ビール、いこか?」 と実父。

「はい」 と僕。

始まってしまった。
エンジンかかってもうた。

墓参りもしてないうちから。 
朝から開店、居酒屋XX。


窓を開けると風の通り道なのだろう、涼しい風が入ってくる。
瀬戸内の海辺からの風が、高い建物も特にないからそのままやって来る感じだ。

気持いい。

何本ビールを飲んだろう。
何杯ワインを空けたろう。
何杯ウィスキーの水割りを作っていただいただろう。


飲みながらいろんな話を聞く。

・・・・・・・ 実父の再婚相手である継母の祖父が、
菊池寛の従兄弟であることを初めて知る。


・・・・・・・・僕は、
義母(自分の相方の母親)が昔、米軍基地で歌っていたことや、大映映画にも少女役で何本か出ていたことを話す。


そして、実母や祖父の話も少し。


・・・・・・ 72歳の実父がこの数年、はまっているのがマスターズの水泳だそうだ。

世界大会は2年ごとにあり、2008年はオーストラリアのパース。
遠いので参加をやめたとのこと。

2010年の大会はスウェーデンで開催予定であるという。
パースよりも遠くて、かなり長旅になるが、今度は行きたいらしい。

スウェーデンの企業で働いてる元水泳部の友だちがいるよ、とか、
自由参加なんだから行ってくれば、と僕は適当なことを気楽に言う。


・・・・・・ここは高松市内ではないが、継母は高松の出身。
昔の高松のお話をいくつか伺う。


江戸時代、旧高松藩の藩主は代々松平家。

その松平家というのが元々水戸徳川家の流れを汲む松平で、
水戸から国替えで讃岐高松にやってきたお付の武士達がかなりいたらしい。

だから今も、高松には元をたどると水戸出身者が多いらしい。

そんなこと、僕は今まで知らなかった。

僕は高松市内で生まれたのだけれど、そういうのは
このとき初めて知った。


(注) Wikipedia 「高松藩」 より引用:

寛永19年(1642年)、東讃地域に常陸下館藩より御三家の水戸徳川家初代藩主・徳川頼房の長男・松平頼重が12万石で入封し、実質的に高松藩が成立した。頼重は入封にあたり、幕府より西国諸藩の動静を監察する役目を与えられたという。





―― そのうち(たぶん夕方)僕は、酔っ払って寝てしまう。


夜になり、
「なごせの花火やで!」 と継母から3度も起こされたが、
僕は翌朝まで起きなかったらしい。

隣村の神社の夏越(なごせ)で花火が打ち上げられると、
神社に行かなくても、
この家の窓からも十分見えるらしいのだけれど。


いずれにしても結局、 花火は見れなかった。

あ~あ、今年も見損なったぞ。 

行き損なった。

また来年以降だな。

おバカさん。

でも、 「旅は愚かな 方がいい」  とも言うからねぇ。


実父にも、 
「おまん(お前)、なごせに行くんでなかったんか? 
ほんま、なんしに来たんじゃろのう(笑)」
と言われる始末。

あんなに僕に飲ませた張本人のくせに。

ホント、何しに来たんだか、 僕は。

これも一興か。
僕らしいといえば僕らしいてん末。


いまだに、
なごせ祭にご縁がないのはどうしてだろう。


夜行バスであまり眠れていなかったせいか、
バスに乗る前日、明け方5時まで飲んでてそのまま出社した体力消耗のせいか、

とにかく、月子さん(仮名)がたとえ37万回、
裸で僕を誘惑しようとも目覚めそうにないくらい、
僕はぐっすりと眠っていたらしい。


僕はそのあいだ、この世から、この世以外のどこかに、
ちょっとばかし幽体離脱していたのかもしれない。

記憶がとんでしまった時間帯に、
僕は叔父や、年上の従姉妹に会ったような気がするからだ。

全く覚えていないけど、会ったという感覚だけは残っている。

(あとで継母に聞いたら、現実に僕は彼らに会ったそうだ。)

それはまるで村上春樹の 「海辺のカフカ」 の主人公カフカのようだった。
幽体離脱でもしている感じで。

母を求め、父を殺し、姉とも交わるギリシャ悲劇オイデプス王をモチーフにし、
雨月物語の雰囲気さえも併せ持つ、あの小説の主人公カフカ・・・。

僕もカフカのように深夜バス(つまり陸路)で新宿から四国香川県というエリアに
入っては来たけれど。

小説と、僕の現実とが決定的に違うのは、
僕は実父を殺したりしないし、実母は既にこの世にはいないし、
姉のような存在の従姉妹(すっごい美人の独身ピアノ教師)と僕は寝たりしない、ってことだ。


オパールは、けれど、ここでもやっぱり見つからない。
それだけは、確かなようだ。



翌朝(2008年8月1日金曜)、朝ご飯の後、

仕切りなおしで今度こそちゃんと墓参り。

祖父と実母の方に行った後、実父のご先祖様(僕のもう一人の祖母)のお墓へも。


暑い夏の陽射し。
セミの鳴き声が、うるさい。 


墓参りの後、お昼ご飯にハマチとカンパチの刺身や大根の煮物などを肴に
酒、ビール。

刺身の合間に生のニンニクをかじる。

うまい!

ハマチの力強さには、ワサビだけでなく、
ニンニクぐらい強い薬味があってもいい。


カンパチはさすがに旬ではないので脂のノリが今ひとつよくないが、
ハマチ(出世するとブリになる)は香川県の県魚で、一応、年じゅう旬。 

最高だ。 分厚くて、うまい。

香川県には世界で初めてハマチの養殖に成功した漁師町があるほどだ。



午後3時ごろには、これまた隣の畑で実父が作ったスイカを食べる。

飲んで食べてばっかりだな。






・・・・・・・ この日の夜、再び深夜バスに乗って僕は東京に戻る。

高速道路のバス停でバスを待つ間、空を見上げる。
月が出ていたら月子さん(仮名)に携帯メールでもしようかと思って。

でも、星は出ているのに月はどこを探しても見つからない。

いつも切望している赤い満月どころか、
この夜は月そのものが見えない。

仕方なく、 あきらめる。

(あとで月齢カレンダーで調べてみたらこの日の夜はちょうど新月だった。 見えないわけだ。)

日程的には少々慌しい、けれど精神的にはのんびりできた、
夏休み第1弾。


夏太りだ。 完璧に。

太った。

いかん。

食べた、飲んだ、そしてまた、食べて、飲んだ。


僕を乗せた深夜バスは 「この世」と「あの世」のはざまの島から、
大きな橋を渡って「現世」に戻る、 いや、本州に向かって、 走る――。


(終わり)

♪ テーマ曲 「夏休み」 by 吉田拓郎 ♪
♪ テーマ曲 「奇跡の地球」 by 桑田圭祐 & Mr.Children ♪
♪ テーマ曲 「My Favorite Things」 by John Coltrane ♪


関連記事:

「深夜バス」

「ワルツを踊れ」

「この世の外へ クラブ進駐軍 Out of This World (2003)」
「夏の瀬戸内 (3)」
「月子さんのお話 (4) ~遊郭の夕べ~」

「『海辺のカフカ』についての雑文」
「『海辺のカフカ』についての雑文 (その2) ~死者の弔い方~」
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by y_natsume1 | 2008-08-05 22:04 | 四国

深夜バス

2008年7月30日(水)、 祖父の命日。

夜、21時30分、

僕は新宿駅新南口にいて、そこから出発する深夜バスに乗り込む。

行き先は四国香川県。

目的は2つ。

祖父や実母の墓参り。
そして、地元の神社で毎年7月31日にある夏越(なごせ)祭の花火を、僕が高1で行って以来、数十年ぶりに見ること。


村上春樹の 「海辺のカフカ」 の主人公カフカと同じルート。
飛行機の場合と比べてかなり安い。

空路ではなく陸路で、橋を渡って四国に入るというルートは、
四国を一種の霊場として認識しようとする意識が、
何となく芽生えてくるような気もする。

ターミナルでは、昨今のガソリン代高騰も影響しているのか、
お客さんがわんさかいて、かなり盛況。 

僕の乗り込んだバスも満席である。

バスは2階建て。
1階は女性専用。
僕の席は2階だけど、女性もちらほらいる。

座席は3列で、スペースに割合余裕がある。
シートを倒して眠るには結構いい感じ。
トイレ設備もバスの中に一応付いている(僕は利用しなかったけど)。

窓という窓はカーテンでしっかりと覆われていて、
そりゃ眠るためには必要なんだろうけど、
外の景色が全く見えないから、
なんだか異様な圧迫感を覚える。

早く、このバスから、 出たい。

乗客がバスを降りることができる休憩は計2回。
それぞれ10分間だけ。
23時の足柄SA、午前5時の淡路島。
それ以外は目的地まで停まらない。

腰が痛くなるので、たった10分でも必ず外に出る。

淡路島の休憩を終えた後、バスは鳴門大橋を渡って四国に入る。

午前6時をまわった頃、
自分の降りるべき停留所で降車ボタンを押して停まってもらい、
降りる。

そこからタクシーなら千円程度、
徒歩なら20~30分ほどで実父の家に着く距離だ。

便利な時代になったものだ。 
新宿から故郷の最寄のバスStopまで高速バスの路線ができるなんて。

明け方、海からの風がとても涼しい中、
僕は歩いて実父の家に向かう――。

(つづく)


♪ テーマ曲 「Scarborough Fair」 by Simon & Garfunkel ♪
♪ テーマ曲 「Ban Ban Ban」 by 桑田圭祐 ♪
♪ テーマ曲 「Behind The Blue Eyes」 by The Who ♪

関連記事:

「夏越(なごせ)の花火はどこにある?」
「『海辺のカフカ』についての雑文」
「『海辺のカフカ』についての雑文 (その2) ~死者の弔い方~」
「ワルツを踊れ」

(注) 
実父と実母は僕が3歳の時に別れ、それ以来僕は母親に育てられた。 実母は10年ほど前に他界。 僕が40歳になった頃、再婚して別の家庭を持っている実父と37年ぶりに再会し、それ以来時々会っている。 だから実父の家には子供として暮らしたことがなく、この数年、墓参りで帰省した際に泊めてもらうぐらいだ。
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by y_natsume1 | 2008-08-03 10:37 | 四国

テナー・マッドネス

いつだったか、
ジャズ・ボーカリストの河原厚子さんとライブの合間か何かにお話させて頂いたときのこと。

夏目クン、最近どんなの聴いてるの?

ジャズで?

うん。

最近は、そうだなぁ、白木秀雄さんとか、松本英彦さんとか、ナベサダとか、昔の日本のジャズメンの復刻版CD買いまくって聴いてるかな。

へぇ、ちゃんと聴いてるんだ。

うん。 でもね、松本さんのテナー、なんかこう、上手いとか下手とか優れてる演奏だとかそうじゃないとか、そういうんじゃなくて、とにかくどうも好きになれないんだよなぁ。 こもってるっていうか、妙にもごもごした音に聴こえちゃってさ。 おんなじテナーでも峰厚介さんのは、80年代後半だっけな、新宿ピットインなんかでライブ聴いたけど、すっごく好き。 勢いあるっていうか、生き生きしてるっていうか。

夏目クン、本人たちね、その音のまんまだよ。 松本さんは恥ずかしがりやっていうか、内気な感じ。 峰さんはすっごく面白い人だよ。 話し好きだし。 オレがオレがって感じで。 

へぇ。 じゃ僕の聴き方、決して間違ってないっていうか、それなりにちゃんと聴いてたことになるのかな。 演奏の良い悪いは別にしてさ。

まぁ、あの音のまんまよ、あの人たちの人柄はね(笑)。


♪ テーマ曲 「ムーンライト・セレナーデ」 by 松本英彦 ♪

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「鎌倉の鯨は酔っ払っているか」
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by y_natsume1 | 2008-08-01 16:23 | Jazz Night




夏目芳雄の東南アジア・映画・ジャズ・酒などに関するよもやま話です。
by y_natsume1
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