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カテゴリ:ビートニク( 10 )

ビート詩人 ナナオサカキ 逝く

2008年12月23日(火) 午前4時ごろ。

ナナオさん、85歳で逝く

ゲイリー・スナイダー (ジャック・ケルアックの小説 「達磨行者たち」 の主人公のモデル)や、アレン・ギンズバーグたちとの交流。

ケルアックに代表される、単なるビートニクスというより、

むしろブラックマウンテン派とか、
ヒッピーやコミューン(生活共同体)、環境問題に関する活動の方が、
しっくりくる。

どちらにしても、
毎日、いつも、
旅を続けている人、に違いはないけど。

個人所有や定住を拒絶し、大地を踏みしめ、

ゲイリー・スナイダーをして、

「ナナオの詩は頭や手で書いたものではなく、足で、歩くことによって、書かれたものだ」

とさえ言わしめた。


国分寺の本屋の地下でポエトリーリーディングの合間に
僕のようなボーっとした男に気さくに話しかけてくださったり、

英語の詩集にサインしてくださったり (To xxx ではなく For xxx と書いたところがナナオさんらしいかも)、

江ノ島で「ラブレター」の朗読を聴いたり・・・。

まるで仙人のような、不思議な雰囲気の人だった。

今も、 今このときも、  憧れている。

よき放浪者になりたいという意味では、ずっと憧れだ。


ナナオさんは、また新たな旅に出た、ってことかな。

♪ テーマ曲 なし ♪

*******************

「ラブレター」 by ナナオサカキ;

半径 1mの円があれば
人は 座り 祈り 歌うよ

半径 10mの小屋があれば
雨のどか 夢まどか

半径 100mの平地があれば
人は 稲を植え 山羊を飼うよ

半径 1kmの谷があれば
薪と 水と 山菜と 紅天狗茸

半径 10kmの森があれば
狸 鷹 蝮 ルリタテハが来て遊ぶ

半径 100km
みすず刈る 信濃の国に 人住むとかや

半径 1000km
夏には歩く サンゴの海
冬は 流氷のオホーツク

半径 1万km
地球のどこかを 歩いているよ

半径 10万km
流星の海を 泳いでいるよ

半径 100万km
菜の花や 月は東に 日は西に

半径 100億km
太陽系マンダラを 昨日のように通りすぎ

半径 1万光年
銀河系宇宙は 春の花 いまさかりなり

半径 100万光年
アンドロメダ星雲は 桜吹雪に溶けてゆく

半径 100億光年
時間と 空間と すべての思い 燃えつきるところ
   
       そこで また
       
       人は 座り 祈り 歌うよ
       
       人は 座り 祈り 歌うよ
                     

                1976 春

       (ナナオ サカキ詩集『犬も歩けば』野草社)

*********************

"A Love Letter"  by Nanao Sakaki;


Within a circle of one meter
You sit, pray and sing,


Within a shelter ten meters large
You sleep well, rain sounds a lullaby.


Within a field a hundred meters large
Raise rice and goats.


Within a valley a thousand meters large
Gather firewood, water, wild vegetables and Amanitas.


Within a forest ten kilometers large
Play with raccoons, hawks,
Poison snakes and butterflies.


Mountainous country Shinano
A hundred kilometers large
Where someone lives leisurely, they say.


Within a circle ten thousand kilometers large
Go to see the southern coral reef in summer
Or winter drifting ices in the sea of Okhotsk.


Within a circle ten thousand kilometers large
Swimming in the sea of shooting stars.


Within a circle a million kilometers large
Upon the spaced-out yellow mustard blossoms
The moon in the east, the sun west.


Within a circle ten billion kilometers large
Pop far out of the solar system mandala.


Within a circle ten thousand light years large
The Galaxy full blooming in spring.


Within a circle one billion light years large
Andromeda is melting away into snowing cherry flowers.


Now within a circle ten billion light years large
All thoughts of time, space are burnt away
There again you sit, pray and sing
You sit, pray and sing.



from Break The Mirror, by Nanao Sakaki, North Point Press

関連記事: 
「 「ラブレター」 ナナオサカキ」
「ナナオ・サカキ ポエトリー・リーディング」
「気狂い桜のトンネルを 夜風と共に 駆け抜けろ」
「江の島で 潮の香りに酔いしれる」
「達磨行者の行き着く先は」

参考書籍:
「ビート読本―ビート・ジェネレーション 60年代アメリカン・カルチャーへのパスポート (現代詩手帖特集版)」
(ナナオサカキ・インタビュー記事の部分)
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by y_natsume1 | 2008-12-25 19:49 | ビートニク

トム・ウェイツはビート詩人?

僕自身、もう20年以上も、ファンであり続けている、
トム・ウェイツ。

彼の最新作、
「Orphans」 (2007)。

ビート系作家であるジャック・ケルアックや
チャールズ・ブコウスキーのファンか、

あるいはトム・ウェイツのファンならば、

このアルバムに注目するだろう。

アルバム中でケルアックの「路上」や、ブコウスキーの「ニルヴァーナ」などが朗読されている。
英語を全部聴き取れるわけじゃないけど、こういう題材を選ぶあたりはカッコイイ。

トム・ウェイツは2007年、63歳にして制作意欲旺盛なところを、この3枚組みのアルバムで見せつけているのだ。

酔いどれ詩人。


♪ テーマ曲 「Road To Peace」 by Tom Waits♪
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by y_natsume1 | 2007-05-12 17:09 | ビートニク

「ラブレター」  by ナナオサカキ

(注) 過去記事の再エントリです。
    桜が満開のこの時期にはやはりこの詩をまたまた味わいたくて。

******************


「ラブレター」   ナナオサカキ


半径 1mの円があれば
人は 座り 祈り 歌うよ

半径 10mの小屋があれば
雨のどか 夢まどか

半径 100mの平地があれば
人は 稲を植え 山羊を飼うよ

半径 1kmの谷があれば
薪と 水と 山菜と 紅天狗茸

半径 10kmの森があれば
狸 鷹 蝮 ルリタテハが来て遊ぶ

半径 100km
みすず刈る 信濃の国に 人住むとかや

半径 1000km
夏には歩く サンゴの海
冬は 流氷のオホーツク

半径 1万km
地球のどこかを 歩いているよ

半径 10万km
流星の海を 泳いでいるよ

半径 100万km
菜の花や 月は東に 日は西に

半径 100億km
太陽系マンダラを 昨日のように通りすぎ

半径 1万光年
銀河系宇宙は 春の花 いまさかりなり

半径 100万光年
アンドロメダ星雲は 桜吹雪に溶けてゆく

半径 100億光年
時間と 空間と すべての思い 燃えつきるところ
   
       そこで また
       
       人は 座り 祈り 歌うよ
       
       人は 座り 祈り 歌うよ
                     

                1976 春

       (ナナオ サカキ 詩集『犬も歩けば』 野草社)

**********************************

このBlogでの関連記事: 
「ナナオ・サカキ ポエトリー・リーディング」 (カテゴリ:「ビートニク」)
「気狂い桜のトンネルを 夜風と共に 駆け抜けろ」
「江の島で 潮の香りに酔いしれる」

犬も歩けば
ナナオ サカキ / 野草社

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by y_natsume1 | 2007-04-03 21:07 | ビートニク

オパールを忘れたの?

いや。

大きなお世話だが、

全然、忘れてない。
むしろ、強く心にある。

距離感や回数やその他もろもろと、反比例なぐらいに。

どこにもいないオパールを、
僕はいつもいつも心の中で追いかけている。
捜し続けている。
それは、いまだに変わっていない。

大雨の夜なら、なおさらだ。

今夜だって、雨が、オパールを隠しただけだと、無理に言いきかせてる。

ねぇ、
チャールズ・ブコウスキーの「ブコウスキー・ノート」で
汚物まみれになっちまったよ、僕は。

汚い。 気違いだ。 狂ってる。

酒も飲んでいないのに、酔いどれだ。

♪ テーマ曲「Blue Valentine」 by Tom Waits♪
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by y_natsume1 | 2006-09-26 22:28 | ビートニク

達磨行者の行き着く先は

2006年6月6日(火)。

シンガポールにいるオーストラリア人の友人からEメールが来た。

僕がクアラルンプールに駐在していた時期に、同じ会社で彼も駐在員としてオーストラリアから来ていた。

今はそれぞれ違う会社で、東京とシンガポールで離れているけれど、互いの節目節目にはEメールで連絡を取り合ってきた。

今回の彼のメール内容の最後の方には・・・・・・

................. about to be married to a Singaporean. I guess my life as a Dharma Bum has ended.

とあった。

僕は最後の一文に、思わず、  笑った。

だって。 アイツ・・・・。
覚えていたんだ。 あのことを。

More
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by y_natsume1 | 2006-06-07 21:51 | ビートニク

「ラブレター」   By ナナオサカキ

(注) 過去記事の再エントリです。
    桜が満開のこの時期にはやはりこの詩をまたまた味わいたくて。

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「ラブレター」   ナナオサカキ


半径 1mの円があれば
人は 座り 祈り 歌うよ

半径 10mの小屋があれば
雨のどか 夢まどか

半径 100mの平地があれば
人は 稲を植え 山羊を飼うよ

半径 1kmの谷があれば
薪と 水と 山菜と 紅天狗茸

半径 10kmの森があれば
狸 鷹 蝮 ルリタテハが来て遊ぶ

半径 100km
みすず刈る 信濃の国に 人住むとかや

半径 1000km
夏には歩く サンゴの海
冬は 流氷のオホーツク

半径 1万km
地球のどこかを 歩いているよ

半径 10万km
流星の海を 泳いでいるよ

半径 100万km
菜の花や 月は東に 日は西に

半径 100億km
太陽系マンダラを 昨日のように通りすぎ

半径 1万光年
銀河系宇宙は 春の花 いまさかりなり

半径 100万光年
アンドロメダ星雲は 桜吹雪に溶けてゆく

半径 100億光年
時間と 空間と すべての思い 燃えつきるところ
   
       そこで また
       
       人は 座り 祈り 歌うよ
       
       人は 座り 祈り 歌うよ
                     

                1976 春

       (ナナオ サカキ 詩集『犬も歩けば』 野草社)

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このBlogでの関連記事: 
「ナナオサカキ ポエトリー・リーディング」 (カテゴリ:「ビートニク」)

犬も歩けば
ナナオ サカキ / 野草社



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by y_natsume1 | 2005-04-10 00:05 | ビートニク

「ラブレター」   ナナオサカキ


半径 1mの円があれば
人は 座り 祈り 歌うよ

半径 10mの小屋があれば
雨のどか 夢まどか

半径 100mの平地があれば
人は 稲を植え 山羊を飼うよ

半径 1kmの谷があれば
薪と 水と 山菜と 紅天狗茸

半径 10kmの森があれば
狸 鷹 蝮 ルリタテハが来て遊ぶ

半径 100km
みすず刈る 信濃の国に 人住むとかや

半径 1000km
夏には歩く サンゴの海
冬は 流氷のオホーツク

半径 1万km
地球のどこかを 歩いているよ

半径 10万km
流星の海を 泳いでいるよ

半径 100万km
菜の花や 月は東に 日は西に

半径 100億km
太陽系マンダラを 昨日のように通りすぎ

半径 1万光年
銀河系宇宙は 春の花 いまさかりなり

半径 100万光年
アンドロメダ星雲は 桜吹雪に溶けてゆく

半径 100億光年
時間と 空間と すべての思い 燃えつきるところ
   
       そこで また
       
       人は 座り 祈り 歌うよ
       
       人は 座り 祈り 歌うよ
                     

                1976 春

       (ナナオ サカキ詩集『犬も歩けば』野草社)

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このBlogでの関連記事: 
「ナナオサカキ ポエトリー・リーディング」 (カテゴリ:「ビートニク」)

犬も歩けば
ナナオ サカキ / 野草社



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by y_natsume1 | 2005-02-04 06:36 | ビートニク

「路上 On the Road」

路上
ジャック・ケルアック 福田 稔 / 河出書房新社







「路上」は僕にとって個人的にとても大切な本だ。

永遠のバイブルといっていい。

この小説を自分が20代の頃に読めたのは幸せだった。10代ならもっと凄かったかもしれないけれどね。

スピード(車)、ドラッグ、酒、喧騒(ケンカ)、ジャズ、フリー・セックス、そして放浪の旅。

1940年代後半のジャック・ケルアックたち自身をモデルとしたビートニクのライフ・スタイルが赤裸々に、そして生き生きと描かれている。

作者のケルアックは、トイレットペーパーのように長い一本のロール状タイプ用紙に、切れ目なく延々と原稿を打ち続けたそうだ。物語としての基本構成などはそれなりに頭の中にあったと思われるけれど、いったん打った原稿は推敲しない。

ダッシュ(「―」)を多用した、スピーディーな文章スタイル。

そこから、ケルアックは「スタイルの作家」とも呼ばれている。

戦争で何かを見失ったかに思える若手の作家たち・・・・。
第一次大戦後のヘミングウェイなど「ロスト・ジェネレーション(失われた世代)」に対して、第二次大戦後のケルアックやバロウズ、ギンズバーグなどの「はちゃめちゃ作家」たちは「ビート・ジェネレーション(ビート世代)」と呼ばれている、という人もいる。じゃあ、ベトナム前後のアーティストは「ヒッピー作家」とか「フラワーチルドレン」とでもいうのかどうか。それはわからないけど、とにかく「路上」は現代のポップ・カルチャーにいまだに影響を及ぼしている1960年代のアーティストの、そのまたルーツと言ってもいいのだろう。

ケルアック自身や小説「路上」など、ビートに影響を受けた(と思われる)アーティストは枚挙にいとまがない。

ボブ・ディラン、トム・ウェイツ、ジャクソン・ブラウン、ブルース・スプリングスティーン、ジョン・レノンなどのミュージシャン。

サム・シェパード(俳優、劇作家、脚本家)、ジョニー・デップ、デニス・ホッパー、イーサン・ホーク、ジム・ジャームッシュなどの映画・演劇人。

日本だと、一応、辻仁成、佐野元春あたりか。


――僕のプライベートな友人にマイク(仮名)という英国人がいる。

以前、僕のBlog記事で「はたらくおじさん おねえさんのチャリティーコンサート vol.6」「鎌倉のデジャヴ」に登場した、「鎌倉のイケテル女性Aさん」のボーイフレンドだ。ナイス・ガイ。彼とは日比谷公園でワインとパルメジャンレッジャーノを楽しみ、有楽町ガード下の焼き鳥屋でビールを飲み合った仲だ。

マイクが僕に話してくれた、小説「路上」に関する彼自身の面白いエピソードを、かいつまんで日本語でここにご紹介しよう(元ネタは英語なので)。もちろん、彼の了解も取ってある。

文体は彼、マイクの一人称の形(斜体字)で・・・・。


マイクのエピソードはここをクリック ―
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by y_natsume1 | 2005-01-21 22:37 | ビートニク

ナナオ・サカキ ポエトリー・リーディング


2003年9月7日。

夏目芳雄著「アジアの匂い ~バリ島ウブドの休暇~」(新風舎)でナナオサカキの「ラブレター」という詩を引用しているが、2003年9月7日、そのナナオさん出演の朗読会に行ってきた。

西武国分寺線・鷹の台駅前の松明堂書店の地下ギャラリー。

初めて見るナナオさんは80歳とは思えないほど、背筋が伸びて体型がスリム。
白髪を後ろで束ね、すごく長く伸びたアゴヒゲも真っ白。
まるで仙人。でも清潔感のある服装で好感。

受付ではこの手のイベント定番の、ナナオさんの著作物がいくつか並べられてあって、日本では入手しにくい英語版の本(評伝ものと英語版詩集など)を見つけた。

ナナオさんて、中途半端に英米文学やってる日本人学生には信じられないだろうけど、日本より海外での評価が段違いに高いもんね。
英語の評伝ものの中にはアレン・ギンズバーグ(!)が撮ったナナオさんのポートレートも載ってた。

気に入ってその評伝と英語詩集の2冊を買っていたら、本人(ナナオさん)がやってきて話しかけられた。

「ほう、これまだ残ってたか。買ってくれてありがとう」

「いや、その、英語でナナオさんの本読んでみたくて」

「そうかい、うん、いいことだ。オリジナルの言葉で読んで欲しいからね、訳さないで。いいことだよ、英語で読むのも」

「どうも・・・」

「後でサインしてあげよう。今から朗読会だから、後でね」

「ありがとうございます」

おもむろに朗読会始まる。

客層はあきらかにサブカル好き、芝居やってます青年、文学好きそうなバンダナ巻いた女の子などばかり。

たまにお年を召した客もいたけど、20代がほとんど。

いつもはラストに読まれるらしい期待の「ラブレター」は2番目に読まれた。
他にも「これで充分」や「21世紀には」など、この世界では有名な詩がいくつも約1時間以上に渡って朗読された。

終わってから・・・約束通りサインしてもらって、握手までした。
なんだか不思議な雰囲気を持ってる人だったなぁ。

後半の質問受付コーナーではゲイリー・スナイダーのエピソードも出たし、カウンターカルチャー大好き青年(?)たちからはケルアックの「路上」に代表されるバックパッカー文化についても質問されてた。

でも・・・・、やっぱり好きな人だけが集まるオフ会的な、ディープな雰囲気で、ちと苦手だったな。
これならジャズのライブが自分の性に合ってるかも。

久しぶりにコルトレーンの傑作ジャズアルバム「ジャイアント・ステップス」を聴きながらこれ書いる。


以上。
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by y_natsume1 | 2004-11-05 21:13 | ビートニク

オススメ映画第18弾

オススメ映画&音楽 第18弾=ビート特集。

今回は自分の好みと独断でビート作家やビート映画の特集にします。既に飽き飽きするぐらい知っているヒトやビートが嫌いなヒトにはご迷惑なだけの内容かもしれませんが、少々お付き合い下さい&ご容赦下さい。


「ビート」ってなんだ? 
TVのコマーシャルで一時期流れてた「Feel the Beat 日産です」とか、三菱自動車の広告キャンペーン「ハートビート」とかのビートじゃないの?なんていう人もいるかもしれませんね。たぶん違います(笑)。

1944年ごろ、アメリカで後に有名になる作家の卵だった3人が出会います。小説「路上」のジャック・ケルアック、詩「吠える」のアレン・ギンズバーグ、「裸のランチ」のウィリアム・バロウズ。彼らは私生活においてハチャメチャなことをやっていきます。ドラッグ、スピード(車)、セックス(乱交や同性愛含む)、暴力、音楽(チャーリー・パーカーのうるさ型ジャズ)、酒(アル中に近いほどの酒飲み、酔いどれ)などに陶酔し、いくつものあてのない旅に出る。そういう彼らのライフスタイルそのものが、「ビートニク」だの「ビート系作家」などと呼ばれるようになります。

アレン・ギンズバーグは、beatとは、beatitude(至福)からきている言葉で、それは喜びの表現であると言っているらしいですけどね。ケルアックの「路上」の訳者あとがきでも同じようなことが書かれている。


とにかく「ビート」は1960年代から盛んになるヒッピー文化、サイケデリック、ロック、パンク、環境運動、反戦運動、ドラッグ、ポエトリー・リーディング(詩の朗読)など、現在に至るカウンター・カルチャーの全ての源(みなもと)となった、って言われているほど。今の若者文化の全てがビートから始まったのだと言っても過言ではないんだってさ(ビーター・バラカンのインタビュー記事による)。例えば、映画やTVの世界で「ロードムービー」というジャンルができたのは、ケルアックの小説「路上」にヒントを得て「ルート66」がTVドラマとして制作されたあたりから始まったもの。「ルート66」なんてまろやかで、お茶を濁したような作品かも知れませんが、「路上」自体は過激。よくもまあ、あの時代に同性愛やフリーセックス、麻薬なんかのことまで堂々と描いたもんですよね(注:書かれたのは1951年ごろ、初出版は1957年)。


あちこち旅をしてふらふら遊びまわっていても彼らの教養・知識はものすごい。半端ではない教養の広さ、深さだ。漢詩、インドや仏教などの東洋思想(カルマ、グルなんて単語が出てくる)、イスラム教に関連する単語(ラマダン断食 とか)などがこれでもかとばかりに並べ立てられる。例えば、確かバロウズの「裸のランチ」にはアメリカの9.11テロ事件前後で有名になった「炭素病」が出てきた記憶があるし(間違ってたらすんません、たぶん間違いないと思う)、ケルアックの「荒涼天使たち」の後半ではマレー語を語源とする「アモクamok」(てんかん、集団ヒステリー、暴れ狂っての意)という単語が出てくる。アモクについてはインドネシア、マレーシアなどに駐在したことのある人ならご存知だろう。「アモクamok」が元は英単語じゃなくてマレー語の「amuk」だったなんて知る人は少ないだろうけど・・・。実際に僕がマレーシア駐在中に顧客の工場で体験したアモクの話はヤバ過ぎるのでここでは割愛します。(興味ある人は、「ナマコの眼」や「アジアの歩き方」など、鶴見良行の一連の著作集をご一読ください。ほんの少しですが所々、マジメな文章としてさわりが出てくるはずです。) 僕自身はマレーシア駐在中に仕事上でアモクを調べてたら語源までいっちゃったっていうだけのことなんですけどね。


最近、ひいきにさせて頂いているカフェ・バーが帰宅途中の沿線某所にあります。作家性の強い映画が好きなイケメン男性A氏と、ジャズ好きの、これまたミュージシャン風のいい男B氏が二人でやってるお店。二人に共通して好きなのがビート作家。だからお店ではパーカーやマイルスなどのジャズがかかり、壁にはプロジェクターでビート系のロードムービーを流している。カウンターの隅にはバロウズやケルアックの本がそっと置かれていたりして、センスがいい店のつくり。ほんとにいい店なんですよ、隠れ家のようで。週末だとジャズや映画の話で盛り上がって明け方になることもしばしば。B氏はバロウズの「ジャンキー」は原書(英語)で読んだことあるって言ってたぐらいの大ファン。僕も時間を忘れて飲みながら語り合ってしまうのですね。それで、ちっとここらでビート作家に関連した映画なんぞをまとめてみるかという気になって。もちろん、ビート作家やその周辺カルチャーについてなんか、何冊も専門書が出ているのでここで全てを語ることなんてできないのですが、今回簡単にでもご紹介したくなりました。


では、前置きが長くなりましたが、やっとこさビート作家に関係のあるミュージシャンや映画作家などをここから紹介していきましょう。
なお、ここに挙げている映画や音楽、小説などの作品やアーティスト名は僕自身が実際に読んだり鑑賞したりしたものです。
まだ読んでいない小説、観ていない映画などは、必要な場合には仕方なく挙げてはありますが、自分が体験していないので(*)印を付けておきます。恐縮。そのうち鑑賞したいんですけど時間がなかなかとれなくて。


1. 文学・作家関係

ジャック・ケルアック(路上、荒涼天使たち、達磨行者たち(=「禅ヒッピー」又は「ジェフィ・ライダー物語」)、ビッグ・サーの夏、地下街の人びと)、
アレン・ギンズバーグ(詩「吠える」)、
ウィリアム・バロウズ(裸のランチ、ジャンキー)、
ゲイリー・スナイダー(*)(ケルアックの「達磨行者たち」の主人公のモデルでもある)、
ローレンス・ファーレンゲティ(*)(サンフランシスコのビート系本屋、シティ・ライツ・ブックスの店主)、
チャールズ・ブコウスキー(ブコウスキー・ノート、映画「バーフライ」の脚本担当)、
ジム・キャロル(*)(この作家をビートに入れない関係者もいるみたいですけどね)、
などなど。その他にもビート系作家は大勢います。

日本だと1950年代の石原慎太郎の「処刑の部屋」や「灰色の教室」などはビート作家の作風にすごく近いといっていいと個人的には思っています。過激で冷徹なまでの暴力や快楽を描いているしね。

現代の日本だと、辻仁成(*)、ナナオ・サカキ、翻訳の山形浩生や柳下毅一郎などの名前が浮かぶ(山形や柳下はビート作家というわけじゃないですけど、その世界に関連する人ということで)。
山形はバロウズの諸作品の新訳で有名。英米文学者でもない山形が書いたバロウズ研究書である「たかがバロウズ本」(大村書店)は英米文学の論文として博士号を楽勝で取れる内容だと言った大学教授がいます。この「たかがバロウズ本」はすごく面白い内容なので皆さんにもオススメ。もっと面白いのは山形浩生本人は英米文学に学問の価値を全く認めていないってところ(笑)。柳下は町山智浩と共著の辛口映画解説本「ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判」(洋泉社)などでも有名。この本もオススメです。山形と同じくバロウズの翻訳をやっている。ま、それだけじゃないけどね、彼らの仕事は。


2.ミュージシャン関係

モダン・ジャズの世界だと、ミュージシャンたち自身にビートの意識は全くなかったと思われますが、何かのイベントのBGMとして使われたりビート作家の小説に描かれたりしています。アルト・サックスのチャーリー・パーカー、トランペットのマイルス・デイビス、テナーのジョン・コルトレーンなどが浮かびますね。パーカーやマイルスはケルアックの「路上」でも描写されているジャズ・ミュージシャンです。特に1950年代はケルアックやギンズバーグの作った詩を朗読するイベント会場としてジャズのライブハウスが常に使われてたんだから、ジャズとビートの関係は深い。僕自身もジャズからビート作家に興味を持って入っていったようなもの。そもそも、今のポエトリー・リーディングのイベントでは詩人同士のバトルとして即興で詩を創作することもあるようですが、それこそジャズのアドリブと同じですね。推敲なしで猛スピードでタイピングしていくケルアックの創作スタイルはジャズのアドリブ演奏そのものと言ってもいいかもしれない。推敲しないということは、いったん演奏したら現実には後戻りができないジャズのアドリブにも共通するのだから。そして猛スピードでタイピングできるということは、「言葉」にリズムが出てくるから、生き生きして、文章を読んでいてもまるで(良い意味での)話し言葉のようなスピード感が生まれることに通じると思います。


ビートにはっきり影響を受けたミュージシャンは、ボブ・ディラン、トム・ウェイツ、ブルース・スプリングスティーン、ジャクソン・ブラウン、そしてジョン・レノンあたりでしょうか。
ボブ・ディランはケルアックの墓参りもしてて、お墓の前でギター弾き語りやってる写真が残ってる。ディランの歌詞はもろにビート作家の影響を受けているという気がするなぁ。
トム・ウェイツだと、自作曲に「ジャック&ニール」なんてものまである。アルバム「異国の出来事(Foreign Affairs)」(1977)に入っている曲。勘のいいヒトはすぐ分かるでしょうが、「ニール」とはケルアックの小説「路上」に出てくるディーン・モリアティのモデルとなった実在の人物ニール・キャサディを指し、「ジャック」とは同じく「路上」に出てくるサル・パラダイスのモデルとなったジャック・ケルアック自身を指しています。

ジョン・レノンは「beat」から「Beatles」を命名したらしいですね。まさか「カブトムシbeetle」からビートルズと名づけられたなんてこと信じてる無知なファンはいないと思うけど。単語のスペリング自体が違うもんね。

今の日本だと佐野元春がビート作家のファンということになっているらしいですね。この人の曲はあまり好きではないですし、それほどビート作家の影響を受けているような歌詞とも思えないのですが・・・。ビート作家を題材にしたドキュメンタリー映画「ビートニク」の公開キャンペーンの際にもよく佐野元春の名前が出てきてました。


3.映画・監督・俳優関係

ビート作家をテーマに据えた映画と、ビートに直接関係ないけどロード・ムービーとして多少は影響を受けているもの、等がある。特にロード・ムービー自体、常に自分探しやドラッグ、ドロップアウトにつながる展開が多く、直接にせよ間接にせよビート作家の影響を受けている映画のスタイルだと思う。


<ビート作家に直接関係する映画>

「裸のランチ」(バロウズの原作を映画化)

「チャパクア」(*) (サントラCDはジャズなので持ってますが映画は観ていません。観れないよ、マイナーすぎてチャンスがない。)

「死にたいほどの夜」(ニール・キャサディの青春時代を描く。ケルアックに相当する役はキアヌ・リーブスが演じてる。)

「バロウズの妻」(バロウズ役にキーファー・サザーランド、妻役にコートニー・ラブ)

「ビートニク」(ドキュメンタリー。Jタトゥーロ、Dホッパー、Jデップがそれぞれギンズバーグ、バロウズ、ケルアックの作品の一節を朗読するシーンがある。)

「バーフライ」(Mローク&Fダナウェイ主演、脚本はブコウスキー。酔いどれの生活を描く。)



<ビート作家に影響を受けた気がするロード・ムービー(独断です)>

「カリフォルニア」(Bピット主演)

「マイ・プライベート・アイダホ」(ガス・ヴァンサント監督)

「イージー・ライダー」(デニス・ホッパー制作&主演)

「スケアクロウ」(AパチーノとGハックマンがいい!)

「ドラッグ・ストア・カウボーイ」(ガス・ヴァンサント監督)

「パーマネント・バケーション」(*)(ジム・ジャームッシュ監督)

「ダウン・バイ・ロー」(ジム・ジャームッシュ監督)

「ストレンジャー・ザン・パラダイス」(ジム・ジャームッシュ監督)

「パリ、テキサス」(ヴィム・ヴェンダース監督)

「天国の口、終りの楽園。」

「俺たちに明日はない」

「テルマ&ルイ-ズ」

その他、カサベテス監督の作品群や、ロード・ムービーじゃないけど「タクシー・ドライバー」などもビートニクに関連する映画に入れていいと思う。


<ビート作家に影響を受けたと思われる俳優・アーティスト(独断です)>

ジョニー・デップ、
イーサン・ホーク(彼の監督作「チェルシー・ホテル」なんか、もろビートだという気がする)、
サム・シェパード(「ライト・スタッフ」等に出演、俳優にして劇作家・脚本家、かのチェルシーホテルで情事を重ねた話は有名)、
他にジョン・タトゥーロ、デニス・ホッパー、ジャック・ニコルソン、ヴィンセント・ギャロ、などなど。
アーティストとしてはアンディ・ウォーホールがバロウズと親交があった。


今回は以上です。そんじゃまた。
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by y_natsume1 | 2004-11-05 17:38 | ビートニク