カテゴリ
Entrance ようこそ
Biography 略歴
夏目芳雄の著作物
Moon
アジア的独白
鎌倉湘南Seaside
酒×酒
Back Street Days
四国
Music Bang Bang
Jazz Night
ビートニク
マレーシア駐在記
シンガポール
ベトナム
南の島
韓国
中国
キューバ
メキシコ
アメリカ
Books
日々の雑文
子供語録
ごはん
映画言いたい放題
過去の映画評「あ」
過去の映画評「か」
過去の映画評「さ」
過去の映画評「た」
過去の映画評「な」
過去の映画評「は」
過去の映画評「ま」
過去の映画評「や」
過去の映画評「ら」
過去の映画評「わ」
その他
以前の記事
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2012年 12月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 12月
2004年 11月


カテゴリ:シンガポール( 23 )

雨のシンガポール (7) ~片手だけじゃ音は鳴らない~

2008年3月某日。

シンガポール Day #2 (その3)。

♪ テーマ曲 「Miss Misery」 by Elliott Smith ♪ 

(この曲を何度もかけながら、今回の文章を書いている。 本当に相手は僕を必要としてくれているのだろうか・・・・・、そんな歌詞は、アジアに片思いのような恋をしているくせに素直になれずに斜に構えている今の僕に、ピッタリだ。)

****************

夜9時過ぎ、ゲイランから龍の車でチャンギ空港へ移動する。

食事も買い物も人に会うことも、
全てが濃密な2日間だった。

車の中で龍に聞く。

濃密って英語でどう言うんだ?
squeeze two days (ぎゅっと絞った2日間)か?


あぁ、それなら compact two days かな。


ふーん。 そうか。
お前のおかげでホントに濃密だったよ、今回の2日間は。


そりゃどうも(笑)。
俺はヨシがシンガポールに来たときは、いつもCEOやってやるよ。
お前の世話係、Chief Entertainment Officerだ(苦笑)。



なぁ、龍、
また皆で一緒に旅行したいもんだな。
そう何回も行きたいって訳じゃないんだけどさ。


いいな。 前は箱根の温泉だったろ。
今度は日本のスキー場なんかどうだ(笑)。



いやぁ、龍、オレ、スキーは、ちょっと・・・。

*********


それにつけても、今回のシンガポール2日間は、
濃密ではあるけれど
微妙に何かが違っていたような気もする。

ほんの少しの違いなのだけど、何か、決定的な違い。

歳をとったせいなのか、
興味や好奇心が薄くなったせいなのか、

それが何かは分からないけど、
少し東南アジアが遠くなったような気がする。

今回はほとんど雨で、
涼しくて、熱帯の気候じゃなかったことが、
微妙だけど決定的な違いを感じさせているのだろうか。

ほとんど雨っていっても、たった2日間のことだから
それぐらいはいつもあり得ることなのに。

・・・・・・ 太陽はこの2日間、
         ずっと泣いていた、ということか。

僕にとって、今も東南アジアの匂いや雰囲気が好きなことに、
変わりはないのだけど。


龍から間接的に聞いたのだが、
龍のシンガポール人の同僚(男)のエピソードがある。

その人が以前、ある娼婦と会話した時のことだ。

「キミをすごく気に入った。 気持ちよかった。 スタイルも顔もタイプだし」

「ありがとう。 でもね、あなたが私を気に入ってくれたのなら、そういうときは相手(私)も同じような気分・・・じゃないかな。 私も気持ちよかったわよ(笑)。 よく言うでしょ、手を叩いて音を出すには両方の手が必要だって。 片方だけじゃ、決して音は、出ない。 それと、おんなじかな・・・・・・・」



・・・・・・ 僕はこの話を聞いて、

もしかしたら娼婦というものは、
世界で最も文学的でユーモアに富んだ存在の一つなのかもしれない、

とさえ思った。


僕がこの東南アジアを、南洋を、好きでいる限り、
東南アジアの側も、僕をいつも温かく受け入れてくれるといいのだが。

************

・・・・・・ 龍の車はチャンギ空港のT2に到着する。

車を停めたせつな、
僕も龍も同時に同じことを口にする。
家族によろしく伝えてくれ、と。

龍は苦笑する。 同じこと言ってるな、俺たち。

じゃ、またな。

握手して別れる。

僕は右手でスーツケースを引く。

左手には、
ホテルでチェックアウトする時にもらってきた小さめの青リンゴが1個ある。

青リンゴ。

今のうちに食べとかなきゃな。
果物は、原則持ち込み禁止だからな。
と思いつつ、搭乗手続き。

パスポートよし、ボーディングパスよし、
携帯電話の電源は切って、村上春樹の文庫本を持ち・・・・。

ほろ酔いの赤ワインが今この瞬間もボサノバと甘美なデートを続けているといいなぁ、
と思いながら、

出発ゲートをくぐる。


・・・・ おっと、 青リンゴ、 どこだ? どこいったっけ??

♪ テーマ曲 「Miss Misery」 by Elliott Smith ♪

(終わり)

関連記事:

「箱根の山は まだ肌寒く」

「雨のシンガポール (1) ~ミッドナイト・リユニオン 深夜の再会~」
「雨のシンガポール (2) ~屋台街で朝ごはん~」
「雨のシンガポール (3) ~赤ワインとボサノバがデートする~」
「雨のシンガポール (4) ~赤線地帯~」
「雨のシンガポール (5) ~肉骨茶と誕生会と~」
「雨のシンガポール (6) ~赤線地帯 再び~」 
「雨のシンガポール (7) ~片手だけじゃ音は鳴らない~」
[PR]
by y_natsume1 | 2008-04-26 21:29 | シンガポール

雨のシンガポール (6) ~赤線地帯 再び~

2008年3月某日。

シンガポール Day #2 (その2)。

夜、龍の車で土産物を買いに出る。

ボー・ティー(BOH:Best of Highland Tea)のマンゴー・フレーバーのやつ。
肉骨茶(バクテー)のスープの素。

月餅(ムーンケーキ)は大体8月~9月の季節モノだから見つけにくい。
空港のDFSで買うことにする。

2005年にシンガポールに来た時に気に入ったRotiboyを思い出す。

あのパン屋は?
と龍に聞いたら、もうビジネスを撤退して、なくなっていた。
残念。

薄利多売の事業らしく、シンガポールで急激に拡大しすぎたせいかもねってさ。

車はゲイラン地区へ。

娼婦たちが大勢たむろする、
アヤシイ夜のストリート。

小雨の降る中、車を降り、
少し路上を歩いて露店のある辺りへ。

ここで最大の目的、ドリアンを喰らう。
やっと実現。 嬉しい。 うまうま。

僕がマレーシアに駐在していた頃からの、大好物。

味がどうのこうのっていうよりむしろ、
クセになってるっていう方が表現としては的確かも(ニンマリ)。


そろそろ雨も上がるだろうか・・・・。

b0058966_10221760.jpg



















b0058966_1022494.jpg


















♪ テーマ曲 「Waltz #2 (XO)」 by Elliott Smith ♪
♪ テーマ曲 「Needle in the Hay」 by Elliott Smith ♪
♪ テーマ曲 「Angeles」 by Elliott Smith ♪


(つづく)

関連記事:

「ゆるゆるとシンガプラ (8) 最終回 ~南回帰線はまだか~」

「雨のシンガポール (1) ~ミッドナイト・リユニオン 深夜の再会~」
「雨のシンガポール (2) ~屋台街で朝ごはん~」
「雨のシンガポール (3) ~赤ワインとボサノバがデートする~」
「雨のシンガポール (4) ~赤線地帯~」
「雨のシンガポール (5) ~肉骨茶と誕生会と~」
「雨のシンガポール (6) ~赤線地帯 再び~」 
「雨のシンガポール (7) ~片手だけじゃ音は鳴らない~」
[PR]
by y_natsume1 | 2008-04-20 10:16 | シンガポール

雨のシンガポール (5) ~肉骨茶と誕生会と~

2008年3月某日。

シンガポール Day #2 (その1)。

夜が明ける。
またも雨。
それも、スコールって感じの雨。

ホテルをチェックアウト。

約束の時間通り、龍(仮名)が車で迎えに来てくれる。



今度こそは、と朝飯に肉骨茶(バクテー)を食べに行く。

肉骨茶のスープには俗に白系と黒系というのがある。

白系は胡椒風味のシンガポール・スタイル、
黒系は漢方薬やしょう油風の調味料などで煮込んだマレーシア・スタイル。

僕はどちらも大好きだけど、
どちらかというと、黒系マレーシア・スタイルの方が好き。

シンガポールにいるから今回のは白系。  

うまい! 大正解。
ありがと、龍。

b0058966_20442446.jpg


















b0058966_20444379.jpg
















・・・・・・お店を出ていったん龍の自宅コンドミニアムに。

雨は激しさを増している。

荷物を龍の家に置かせてもらい、
龍の3番目の娘さんの7歳の誕生パーティーで
ユニオンの娯楽施設へ行く。

そこはキッズセンター兼ショッピングモールって感じか。

プレイルーム一室を借り切って、
親戚の子供達を招いて誕生会。

日本人のオジサン(僕のこと)が、なぜか違和感なく溶け込んでいる。
ここで生活してるみたいだ。

龍の娘たち、3姉妹と再会。
相変わらず、上の2人は歌をハモると天使のようにうまい。

長女は12歳で、もう大人びてきている。

「ね、アンクル・ヨシはビール好き? ビール持って来ましょうか?」
とか、
「日本食だと寿司が好き」
とか言ってる。

今回の誕生会で、前にシンガポールに来たときにお会いした、
龍の奥さんのお姉さんやお母さん(龍の義母)、子供たち
 にも再会できた。

ご縁が、あるんだろうかね。
何かの節目に、偶然にせよ、必然にせよ、
なぜかスムーズに会えてしまうということは。


雨はスコールどころではない。
台風かと思うほど強風と激しい雨で、雷も鳴っている。



・・・・・・・夕方、龍の家で食事。
龍のお母さんが作ってくれる、いつもの手料理。

鶏肉の照り焼き、エビのから揚げ、野菜の炒め物、
煮魚、豆腐のスープなどなど。

龍のお母さんは広東系、お父さんは福建系で、
両者とも英語が話せない。
龍の奥さんは広東系。
だからご両親との間では大抵はマンダリン(共通語)で話すのだそうだ。

龍の奥さんが僕に通訳してくれる。

いつもの、シンプルな料理だけどね、ってお母さんが言ってるよと。

そんなそんな。 シンプルな家庭料理こそがありがたいんだから。

お父さんはご飯におかずを少しずつ盛って、
自分の部屋に引っ込んで1人で食べる。

前回僕が訪問した時は皆で一緒に食べたけど、
いつもはこうやって1人で
部屋でTVを観ながら食べる習慣らしい。



・・・・・ 食事が終わり、ご家族にお礼とお別れのご挨拶をする。

お父さんは昭南島(シンガポール)占領時の旧日本軍から習ったカタコトの日本語で、
アリガト、サヨナラ、だ。

いつのまにか雨も小降りになっている。


深夜便のフライトまで時間がある。
チェックインのタイムリミットまでだと、あと2時間ぐらいはあるはず。


土産物を買おうと僕は龍の車に乗せてもらって
コンドミニアムを出発する――。


それにしても・・・・・、
ここでもオパールは見つからない。

太陽が西から昇りでもしない限り、
40年「前」の「未来」にタイムスリップでもしない限り、
満月が同時に9つにでも増えない限り、

見つからないのだろうか。

信じたくない。

ねぇ、オパール、
絶望的な希望は、ホンの少しでも、まだあるはずだろ?


・・・・・ 龍の車は夜のハイウェイでスピードを上げる――。


♪ テーマ曲 「雨の御堂筋」 by 欧陽菲菲  ♪
♪ テーマ曲 「ダンスダンスダンス」 by 宇都宮隆 ♪
♪ テーマ曲 「Squall」 by 氷室京介 ♪

(つづく)

関連記事:

「シンガポール出張 (8) ~深夜便は今も~」

「雨のシンガポール (1) ~ミッドナイト・リユニオン 深夜の再会~」
「雨のシンガポール (2) ~屋台街で朝ごはん~」
「雨のシンガポール (3) ~赤ワインとボサノバがデートする~」
「雨のシンガポール (4) ~赤線地帯~」
「雨のシンガポール (5) ~肉骨茶と誕生会と~」
「雨のシンガポール (6) ~赤線地帯 再び~」 
「雨のシンガポール (7) ~片手だけじゃ音は鳴らない~」
[PR]
by y_natsume1 | 2008-04-18 20:37 | シンガポール

雨のシンガポール (4) ~赤線地帯~

2008年3月某日。

シンガポール Day #1 (その3)。

夕方、ホテルで華人系マレーシア人の旧友フェイ(仮名、マラッカ出身)と待ち合わせ、イーストコーストの、シーフードレストランがいくつもある海沿いエリアへ。

フェイは僕の以前のブログ記事 「ゆるゆると シンガプラ (8)」 では旧友Eとして、 「シンガポール出張(7)」 では旧友Dとして書かれている。  めんどうなので、今回から仮名フェイとしておく。



龍(仮名)たち夫婦はまだ来ていない。

この時だけ、雨はほとんど上がっていて、
海岸沿いをフェイと散歩しながら話す。

僕は彼女には気を遣わずに、割と何でも素直に話せる。

以前勤務していた会社の同期で
最初に出会った14年前からずっとそうだ。

たま~に会えばその時は、僕の仕事上の悩みにも、
けっこう親身になって適切なアドバイスをくれる。

龍もそうだけど、フェイは僕のメンターといってもいい。

彼女は真面目で嫌味がなく、聡明で、
礼儀正しく、そして思いやりがある。

いまだに彼女が独身なのが不思議なくらいだ。
ま、こればっかりはご縁なんだろうけど。

フェイも僕に対しては同じような感覚で、
話しやすいんだそうだ。

彼女は自分の母親に、

僕という日本人の友達がいて、そいつはなぜか肉骨茶(バクテー)みたいなローカルフードが好きで、コロニアルスタイルの建築物が好きで、英語の苦手な日本人駐在員と違って英語話すし、なんか不思議な日本人なのよ、

と説明しているらしい。


フェイの母親は言ったそうだ。
普通の地元の友達でも10年以上連絡してない人だっているだろ、
それが14年も続いてるのかい、結構長いね、
気を遣わないでいられる仲間なんだろうね、友達の中でも・・・・と。

そうね。
そうかもしれない。
お互い、妙に気を遣うなんてこと、考えたこともない。


・・・・・・・・ やがて龍と奥さんがやってきて4人で晩ご飯を食べ始める。

選んだメニューは・・・なぜかいつもと同じになる。

クラブ(蟹)のブラックペッパー風味。
エビのから揚げ。
ベビーカイランのガーリック炒め。
頼んだ魚は売り切れ。
ビール。 ご飯。


食事を終えたあと、
龍の運転する車で皆でGeylangゲイラン地区へ行き、
亀苓膏(グイリンガオ)やマンゴープディングを食べる。

亀苓膏は漢方薬と亀のエキスをゼリーにしたデザートだ。
苦味を楽しむ。
マレーシア駐在時代にはよく食べた。

横浜の中華街で缶詰形式のものなら売っている。


・・・・・・ 再び雨が少し降ってくる。

ゲイランでは
インドネシア系娼婦の吸う甘いガラムの匂いが漂い、
メインランドチャイナからであろう細くて手足の長い娘たちで
あふれかえっている。

ここは政府公認の売春地域で、昔の日本で言う、赤線地帯だ。

商売を仕切っている男たちはシンガポール人ではないそうだ。
大抵はインド系か、大陸(中国)の人間だという。


ここには日本人観光客はまずいない。

日本人駐在員や西洋人も、時々いるにはいるが、
目立つほどの人数が視界に入ることは稀だ。

要するに、日本人はほとんどいない。
だが、僕はなぜかこの街に溶け込んでしまうのだ。


僕はゲイランの猥雑さが、生き生きとした様が、小汚い野性味が、
大好きだ。

もし、ゲイランがなくなったら、
ある意味で僕にとってのシンガポールという街の魅力は
半分以下になるだろう。


ゲイランには娼婦のいる売春宿だけでなく、
安くてうまい屋台レストランがいくつもある。

さすがに病気が怖くて娼婦たちには近づかないけれど、
屋台街のローカルフードを楽しみたくて、僕はよくゲイランを訪れる。


潮洲粥(テオチュウポリッジ)、亀苓膏(グイリンガオ)、
肉骨茶(バクテー)、クレイポットライス、海南鶏飯(ハイナニーズチキンライス)・・・・。

いくつも並んでいる。 それも力強く。

コロニアル・スタイルの、ノスタルジックな建物が
ずっと先まで続いている。

ゲイランの妖しい猥雑さは、
清潔で美しいビル群に代表される
シンガポールの一般的外面(そとづら)のイメージとは違うけれど、

この地区があるからこそ、
皆、生き生きとしているのではないかとさえ、思う。


猥雑さは、
いつの世においてもある程度必要で、
いつの世においても何らかの真実を突いている。

・・・・・・ この夜、
小雨は降ったり、止んだり、だ。

♪ テーマ曲 「悲しき雨音」 by ザ・カスケーズ ♪
♪ テーマ曲 「雨の歌 チェロ・ソナタ ニ長調 作品78」 by マイスキー(作曲 ブラームス) ♪
♪ テーマ曲 「Rain」 by ザ・ビートルズ ♪

(つづく)

関連記事:
「シンガポール出張 (7) ~チャイナ・タウンの休日~」
「ゆるゆると シンガプラ (8) 最終回 ~南回帰線はまだか~」

「雨のシンガポール (1) ~ミッドナイト・リユニオン 深夜の再会~」
「雨のシンガポール (2) ~屋台街で朝ごはん~」
「雨のシンガポール (3) ~赤ワインとボサノバがデートする~」
「雨のシンガポール (4) ~赤線地帯~」
「雨のシンガポール (5) ~肉骨茶と誕生会と~」
「雨のシンガポール (6) ~赤線地帯 再び~」 
「雨のシンガポール (7) ~片手だけじゃ音は鳴らない~」
[PR]
by y_natsume1 | 2008-04-13 18:31 | シンガポール

雨のシンガポール (3) ~赤ワインとボサノバがデートする~

2008年3月某日。

シンガポール Day #1 (その2)。

龍と別れ、ホテルに戻る。
シャワーを浴び、着替える。

・・・・・ 雨の午後、コロニアルスタイルの、
とても感じのいい2階建ての白い建物にタクシーで乗りつけ、
1人で、入っていく。

周りには緑があり、音楽はボサノバが流れている。

オーストラリア産の赤ワインは極上で、
こんなにおいしいワインは久しぶりだ。
すぐに   ほろ酔い。  いい気分。

タバコを吸いに、灰皿を借りて中庭の席へ出ると、
魅力的な女性が、
タバコご一緒してもいいかしら、と近寄ってくる。

どうぞ。

パープルの、センスのいいドレス。
紫の靴とおそろいだ。

なかなかいい組み合わせだと思う。


その頃、 雨はスコールのような激しいものではなく、
しとしと降る、静かな雨になっていた。

小雨だ。

ワイングラスを持ったまま少し上の方を見上げると、

椰子の木の緑と、空のミルク色と、 
グラスに入った赤ワインのバーガンディが、

互いに鮮やかな色彩を競い合い、
厳かに祈り、歌っている。

もう一度地上に目を向ければ、

パープル・ドレスの女性の向こうで、
ほろ酔いの赤ワインがボサノバと甘美なデートをしている。

至福の時を迎える。

この至福の時を、 心から 祝おう。

♪ テーマ曲 「赤いセーター」 by 加山雄三 ♪
♪ テーマ曲 「フェリシダーヂ」 by 小野リサ ♪
♪ テーマ曲 「三月の雨」 by 小野リサ ♪

(つづく)

関連記事:

「雨のシンガポール (1) ~ミッドナイト・リユニオン 深夜の再会~」
「雨のシンガポール (2) ~屋台街で朝ごはん~」
「雨のシンガポール (3) ~赤ワインとボサノバがデートする~」
「雨のシンガポール (4) ~赤線地帯~」
「雨のシンガポール (5) ~肉骨茶と誕生会と~」
「雨のシンガポール (6) ~赤線地帯 再び~」 
「雨のシンガポール (7) ~片手だけじゃ音は鳴らない~」


b0058966_206090.jpg
[PR]
by y_natsume1 | 2008-04-11 20:13 | シンガポール

雨のシンガポール (2) ~屋台街で朝ごはん~

2008年3月某日。

シンガポール Day #1 (その1)。

午前10時過ぎ、
龍が車でホテルまで僕を迎えに来てくれる。

シンガポールの町には、雨が降っている。

ゲイラン地区に近い所へ行き、2人で朝めし。

本当は肉骨茶(バクテー)を食べたかったのだが、
適当な店がなかなか見つからず、
結局普通の屋台風食堂に。

けれどここもかなりうまいローカルフードを食わせる。

鶏肉の甘辛煮(白いご飯にかけて食べると炊き込みご飯というか、クレイポットライスの味に似た感じになる)。 もんのすごく美味しい。

魚肉団子や豆腐やモツを煮込んだスープ。 
これも抜群にうまい。

スープを注文するとき、龍が
「ヨシはスープが好きだったろ。 ここのはうまいんだ」

そりゃ、僕もスープ好きだけどさ、
元々好きなのはお前さんだろ(笑)。

スープのうまい店は何でもうまいんだって、
僕がクアラルンプールに駐在してた時に
一緒に晩飯食いながら、そう言ってたのは龍の方だ。


なぁ、龍、 オレ、色々あってさ・・・・。 あのことは知ってるよな?

あぁ、オレも今の会社、正社員辞めて、1年ごとの契約社員に変えた。 
XXXXのビジネス・マネジメントをやるんだ。
ヨシもやる(笑)?

まさか。

♪ テーマ曲 「雨にぬれても」 by BJトーマス ♪
♪ テーマ曲 「降っても晴れても」 by フランク・シナトラ ♪
♪ テーマ曲 「雨に唄えば」 by ジーン・ケリー ♪

(つづく)

関連記事:

「雨のシンガポール (1) ~ミッドナイト・リユニオン 深夜の再会~」
「雨のシンガポール (2) ~屋台街で朝ごはん~」
「雨のシンガポール (3) ~赤ワインとボサノバがデートする~」
「雨のシンガポール (4) ~赤線地帯~」
「雨のシンガポール (5) ~肉骨茶と誕生会と~」
「雨のシンガポール (6) ~赤線地帯 再び~」 
「雨のシンガポール (7) ~片手だけじゃ音は鳴らない~」



b0058966_2282549.jpg
















b0058966_228487.jpg
[PR]
by y_natsume1 | 2008-04-06 22:08 | シンガポール

雨のシンガポール (1) ~ミッドナイト・リユニオン 深夜の再会~

2008年3月某日。

シンガポール Day #0。

日付が変わろうかという頃、シンガポールのチャンギ空港に到着。

同じ時間帯で、香港の出張から戻って来るシンガポール人の大親友、龍(Ron、仮名)と、到着ロビーであらかじめ待ち合わせ、のはず。

バゲージクレームにいた僕に龍が声をかける。

彼の第一声が、
「白髪増えたなぁ。 お前かと思って声かけようと思ったんだけど、ヨシ(僕のこと)は白髪こんなになかったはずだし・・・?て思って」

「うるせえなぁ(笑)」

同じタクシーに相乗り。

涼しい。 全然蒸し暑くない。
それどころか、日本の秋の夜長って感じだ。
もうすぐ雨が降りそうな雰囲気。

まずは龍のコンドミニアムに戻って龍は自分の荷物を置き、
自分の車に乗り換え、僕を乗せて某所へ。

午前2時の屋台街。
2人でローカルフード。

玉ねぎの卵とじ、
カイランやトウミョウのサンバル炒め、
エビ入り福建麺(ホッケンミー)。

さすがに長旅で疲れた。

龍は香港での最後の夜、つまり前夜、かなり飲み過ぎたらしい。
全くタバコを吸わないヤツなのに、7本も吸ったんだと。
そして珍しく記憶をなくし、気がついたら・・・・。

僕も同じ夜、東京のワインバーやソウルバーなどで深酒をしていた。
僕も最後の2軒は記憶がない。

お互いに何やってんだか。

龍の車でオーチャードの某ホテルまで送ってもらい、チェックイン。

各階のエレベーターホールの隅のカゴには、
僕の好きな青リンゴが、いくつも置いてある。

それを2個とって、部屋に入る。

・・・・・・・ 翌朝、つまり実質的なシンガポール Day #1の朝。

スコールが降っている。 
けっこう激しそうだ。
サマセット・モームの短編 「雨」 ほどロマンチックではないな・・・。


雨のシンガポールの、始まり。

青リンゴは、
雨天のわりにミルク色の朝日が差し込むホテルの部屋の窓際で 
輝いている。

♪ テーマ曲 「たどりついたらいつも雨ふり」 by 吉田拓郎 ♪
♪ テーマ曲 「レイニーステイション」 by 鈴木茂 ♪
♪ テーマ曲 「雨の街を」 by 荒井由実 ♪
 
(つづく)

関連記事:
「ゆるゆると シンガプラ (6) ~青リンゴをかじれば~」
「シンガポール出張 (1) ~シーフードを食らう~」

「雨のシンガポール (1) ~ミッドナイト・リユニオン 深夜の再会~」
「雨のシンガポール (2) ~屋台街で朝ごはん~」
「雨のシンガポール (3) ~赤ワインとボサノバがデートする~」
「雨のシンガポール (4) ~赤線地帯~」
「雨のシンガポール (5) ~肉骨茶と誕生会と~」
「雨のシンガポール (6) ~赤線地帯 再び~」 
「雨のシンガポール (7) ~片手だけじゃ音は鳴らない~」


b0058966_1484858.jpg
[PR]
by y_natsume1 | 2008-03-22 14:08 | シンガポール

シンガポール出張(8) ~深夜便は今も~

2006年7月15日(土)の続き。

旧友Dと別れ、ホテルに戻った僕はレイト・チェックアウトの手続きをすませる。

龍(仮名)が車で迎えに来てくれ、荷物を積んでオーチャード・ロードをあとにする。
この日は彼の姪っ子の誕生日。
誕生会の会場である姪っ子の家へ向かって車は走る。

龍が車の中で苦い顔して僕に言う。

姪の父親は今、バンコク出張中だとさ。
うちの嫁さんのもう一人の姉妹も来てるはずだけど、その人の旦那もシンガポール航空のエンジニアで休日出勤中。
は? って感じだろ。

自分の娘の誕生日だぞ。
しかも土曜日だぞ。 
オレにはよく分からん、と。

車は龍の姪っ子の家に着いた・・・・・。

More
[PR]
by y_natsume1 | 2006-07-16 13:52 | シンガポール

シンガポール出張(7) ~チャイナ・タウンの休日~

2006年7月15日(土)。 

帰国のフライトはこの日の深夜。
それまでは日中は終日オフ。
仕事の後の、本当の意味での一日オフタイムだ。

昼頃、ホテルのロビーで旧友Dと待ち合わせ。

旧友Dは海南系マレーシア人でマラッカ出身。
ずっとシンガポールで働いている。

(注:マラッカは海南島出身者の多い地域の一つとしても知られている。)

旧友Dも、龍(仮名)や旧友Aたちと同じように、以前は僕らは同じ会社に勤めてた。 皆、同期で。 Dと最初に会ったのは、だから、かれこれ12年ほど前だろうか。

待ち合わせに現れたDが言う。

「何食べたい? 龍に聞いたら今回はまだ肉骨茶(バクテー)食べてないんだって?」

「うん、まだ」

「じゃ、肉骨茶に行こ。 あなたはホントに肉骨茶が好きだから(笑)」

「よく覚えてるねぇ、去年のこと(笑)」

僕とDはタクシーでタンジュン・パーガという地域にある、ある肉骨茶の店に行った・・・。

More
[PR]
by y_natsume1 | 2006-07-16 13:26 | シンガポール

シンガポール出張(6) ~旅人の木 Traveler's Tree~

2006年7月14日(金)の続き。 夜。

於ラッフルズ・ホテル。

旧友Bの職場の人、Cさん(海南系シンガポール人)の話によると、ラッフルズの近くの奥の通り一帯は、地元の日系人にもあまり知られていないけれど、実はいわゆる海南系の人々(ハイナニーズ、海南島出身者)のテリトリーだったという。

ほんの30年か40年ほど前まで、つまりCさんが子供の頃には、文字をかけない海南人のためにこの辺りにあるビルの2階には代筆屋がいて、海南人はその代筆屋に手紙を書いてもらい、海南島に送っていたとか。

Cさんは親に連れられて、よくその辺りに来ていたらしい。

だから、海南系の品物や食べ物(海南鶏飯:チキンライスとか)がこの辺りではよく見かけられるそうだ。海南系の品々に詳しい人がここを通りかかると、えっ、ここって海南系のテリトリーだったの? って思うそうだ。

普通の外国人旅行者には、なかなか知り得ないことだろう。

More
[PR]
by y_natsume1 | 2006-07-15 03:13 | シンガポール




夏目芳雄の東南アジア・映画・ジャズ・酒などに関するよもやま話です。
by y_natsume1
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
人気ジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧