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カテゴリ:過去の映画評「は」( 51 )

ベリーさぬき的一日 ~ほっこまい  高松純情シネマ~


人は、必要な時に必要な物に出会うそうです。
夏目さんはそれを呼ぶ力が強い気がする。



先日、Nさんから頂いたコメントが、このところよく頭をよぎる。

*********************

2009年4月1日(水)。

この日は今思えば、「ベリーさぬき的一日」だったといえよう。


朝、いつものように
亡き祖父と実母の写真(二人とも故郷香川のお墓で眠っている)に
手を合わせてから仕事に。

昼休み、映画の日だなぁ、なんか良さそうなのないかなぁ、
とネットで見ていたら、

「ほっこまい 高松純情シネマ」 

を偶然(? それとも必然?) 見つけ、 がぜん注目。

シネマート新宿で3月28日から1週間だけ、1日2回の上映、とのこと。


1970年の故郷香川県を舞台にした、映画マニアの高校生を描いているらしい。

チラシはここ

原作は香川県のFM局で映画ナビゲーターをやっている帰来雅基の「高松純情シネマ」

実は、僕は数年前にこの原作エッセイを読んでいた。

よし、この映画、観よ。  

決めた。


****************

夕方、会社を出て新宿に向かう途中、
携帯にメールが入る。

うちの王子は近所の義父母(=王子の祖父母)の家に泊まるそうだ。

はいはい。 春休みだしね。

僕は香川にいる継母(実父の再婚相手)に携帯で電話をかける。

誕生日おめでとうございます、と。

実父は出かけていて留守。 話せずじまい。



・・・・・ やがて、映画の時間。

面白いことに、この日の夜の上映前に高嶋監督のトークショーがあり、好感。

この映画に友情出演してる高畑淳子も監督も原作者の帰来雅基も、
地元高松高校(県下一の進学校)の同級生なんだそうだ。

ふーん。

映画は60分。 

さぬき映画祭2007優秀企画としての作品なので上映時間は短い。

屋島や高松市内のロケ地、昼休みの学食のうどん、
琴電、 当時の車、magの印象的な主題歌 ・・・・・。

一般的映画ファンや香川県にあまり縁のない人たちには
どう受取られるか分からないけど、

僕のような、あの時代前後にそこで過ごした人間にとっては
とても懐かしい気持ちにさせてくれる映画だ。

なにより、映画ファンにはたまらないぐらい、
1970年前後の映画のエピソードやポスターやパンフレットなどがわんさか出てくる。

映画フィルムの編集機(スタビライザー)まで出てくる。

すごい。


いちご白書、小さな恋のメロディ、
ある愛の詩、大空港、続・猿の惑星・・・・。


映画の後、思わず「ほっこまい」のパンフレットとCDを買ってしまった。

パンフレットの最後のページには、
香川県にあるこの映画の協賛企業や商店の名前がずらり。 

まるでよく知ってる地元商店街の宣伝チラシみたいで微笑ましい。

****************


映画好きの僕が高松市内の映画館で映画を観始めたのは、
この映画の登場人物たちよりも数年後だ。

1970年代後半、中学生になってからだった。

僕の実家は高松市からだいぶ東にある瀬戸内海沿いの海辺の小さな町。

国鉄(当時)で1時間ぐらいかけて、田舎町から高松という大都会に映画を観に行く。

1回行くと、交通費がもったいなくて、数軒の映画館をはしごする。

高校のころは、平日の昼間に授業をサボって
わざわざ高松まで行って
ジェームス・ディーンの「エデンの東」や「理由なき反抗」なんかを観たこともある。

そして、僕もこの映画の主人公のようにパンフレットやチラシを集めまくっていた。

今もし手元に全部あれば相当な量だろうし、
売れば(手元にあっても売らないけど)かなりの金額になるだろう。

今ごろ、多分誰もいない実家のどこかにあると思うけど。

「ほっこまい」という方言は僕にはわからない。

僕の実家のある地域では使わない。
高松の言葉かも。

でも、同じく映画にでてくる 「もう、じょんならん」 という方言はすぐわかった(笑)。


高松に映画を観に行くようになるまでは
地元の田舎町にも戦前からの古い映画館が1軒だけ残っていて、
小学生の僕はそこでよく何かを観ていた。 

最後の上映は、数ヶ月遅れの「日本沈没」だったなぁ。

ニューシネマパラダイスみたいな日々。

うどん、食べたくなった。


この日はベリーさぬき的一日。

東京の義母と、故郷さぬきの継母と亡き実母と。


・・・・・ 映画館を出たら、
僕の携帯に留守伝が残ってた。

(酔っ払ったのであろう)香川にいる実父からだった――。


この日は朝から晩まで、ずっと、ベリーさぬき的時間だな。



♪ テーマ曲 「夢からさめても」 by mag ♪

<追記>

・ 1970年代に僕がよく観に行った高松の主な映画館は、今はもう存在しない。 ライオンカン、スカラ座、玉藻劇場、大劇パラス・・・・。 寂しいことだけど、それが現実でもある。

・ 「ほっこまい」 に出てくる、劇場モギリ役を演じているのは、志水季里子。 にっかつロマンポルノにもよく出てた。 昔から結構好きな女優さん。 そして、「ほっこまい」で新聞部のチアキを演じていた少女ひろせ友紀は志水季里子の実の娘だ。 「八月の濡れた砂」で主演していた故・広瀬昌助との間の娘さんだそうだ。 月日はいつのまにか流れ、 時代は、変わるもんだな。 
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by y_natsume1 | 2009-04-02 20:39 | 過去の映画評「は」

映画 パッチギ (2005)

公式サイトはこちら

井筒監督という人は、
TVのバラエティ番組では偉そうに言うだけの
阿呆オヤジだと思っていたが、
意外にそうでもないらしい。

言うだけのことはある。
ちゃんと、なかなかの映画を撮っている。

この「パッチギ」、遅ればせながらレンタルで観たけれど、
とても面白くて、自分の当初の思惑に反して感動してしまった。


1968年当時放送禁止になった「イムジン河」、
オダギリ・ジョーの歌う「悲しくてやりきれない」、
などの挿入歌が涙を誘う。

加藤和彦のセンスはあの頃から既に天才的だったのだなぁ。

沢尻エリカは、 この作品では 
とてもカワイイ女子高生を演じていて好感。

僕はこの映画を観終わって、
先月(2007年9月)の韓国旅行を思い出していた。

江陵(カンヌン)を訪れた時、
北緯38度線はここからわりと近いんだよ、と
キムさんとパクさんが言ってたっけなぁ。

この映画、  せつない。

♪ テーマ曲 「イムジン河」 by フォーククルセイダーズ ♪

関連記事:
「コリアの休暇 (8) ~江陵で清酒~」
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by y_natsume1 | 2007-10-19 19:26 | 過去の映画評「は」

映画 「初恋」 (2006) 宮崎あおい主演

僕にはよくあることなのだが、
観る前はバカにしていたのに(観る前に決めつけんなよ、自分)、
観た後は、結構気に入ってしまう映画、というパターン。

「初恋」 (2006) もそうだ。

この映画について、
世間一般には否定的な感想がいくつかあるのは承知している。

仲間どうしがどういう関係か分かりにくい、とか、
あり得ない荒唐無稽な設定でしょ、とか、
3億円強奪の実行に移るまでが冗長だ、とか。

確かにそう観ようと思えばそうなんだろう。
しかし、それはヘンに期待し過ぎたがゆえの
反動というものではないだろうか。

昨今の、
浅はかで分かりやす過ぎるTVドラマの設定や脚本に慣れてしまうと、
こういう映画のいくつかの良さを
見過ごしてしまうことにならないだろうか。

全体としては、
僕自身はこの映画をとても気に入ったし、
なかなかの出来栄えとして推す。

1960年代後半という時代を今描くのは、
実は観るのと作るのとでは大違いなぐらい、
とてもとても難しいからだ。

セットも当時の車の調達も、街並みの再現とかも。
現代劇と同じようにはいかないし、
時代劇のような割り切りと既存のセット使用もできない。
1960年代後半を描くってことは、そういうんじゃないから。

だから、
よくぞここまで作ったと、賞賛したい。


ポイントはやはり、
メインイベントであり、勝負どころである、
女子高生が3億円を強奪するという設定。
それにできるだけリアリティを持たせること。

それを補ったのが、演出や脚本、そして宮崎あおいの存在感ある演技だ。
 
強奪までの過程を丁寧に丁寧に描くことで、
ある程度説得力を持たせることに成功しているとは思う。


この作品全編を貫いているのは、一種の 「緊張感」 だ。
それは犯罪映画やサスペンス映画にありがちな意味での、
いわゆるハラハラドキドキの緊張感とは少し違うように思う。

それは、1960年代後半という時代性と、
若者の、張り詰めたような 「生」 や 「反体制思想」 や 
「見えざる生きる目的」 ではないだろうか。

混沌とした中での、「何か」に対する渇望に近い感覚。

そして、「切なさ」 という、
派手さはないが、激しさをも内に秘めた感情。


3億円強奪がこの映画の山場ではあっても、
それだけのために、
映画は最初から緊張感をかもし出しているのではない。

3億円強奪でさえ、この映画の通過点、材料に過ぎない。

あくまで描くのは、
ヒリヒリするほどの、初恋、だからだ。

最近は何でもすぐにお金に換算したがる風潮があるが、
そんなものは描こうとする物語の材料にしか過ぎないのだ。 

映画の観客はそこを浅はかに見誤ってはいけない。

恋や、人生の中での濃密な瞬間は、
3億円あろうが10億円あろうが、買えやしないのだから。


原作を読んでいないので原作については言う資格はないのだけど、
脚本はすごいなと思う。

原作の良さをおそらく一生懸命生かしたと思われる脚本。
頑張っている。
脚本は映画の命であり、この作品でもそれが伺える。


塙監督の丁寧で細かな演出と、
1960年代後半の新宿の風俗をうまく伝えるセット、
これらは両方とも見事であり、秀逸である。

当時の、
新宿の盛り場や学生運動やジャズ喫茶、
車、バイク、
緑のコートや黒い革ジャン、ブーツ、
ミニスカートなどの衣装。

それら風俗を上手に、しかも大切に扱っているのが分かる。

特に学生運動とデモ。 機動隊との衝突。

ジャズ喫茶Bで流れるジャズも、
コルトレーン(あるいはアルバート・アイラー系?)だし、
映画の中の会話でもアート・ブレイキーの名前が出てくるし、
時代を表現する重要なファクターであるジャズの内容が、
この当時の時代設定から外れていないのは好感だ。

僕は団塊の世代じゃないけれど、
1960年代後半が大好きな僕には、
最初からこの映画を気に入る素地があるのは確かだな。



そしてネタバレにならない範囲で言うのだが、
小道具の使い方は本当に素晴らしい。

タバコ(ハイライト)、
詩集、
腕時計、
鉛筆削り・・・・。

全て意味がある使われ方。
映画では2度以上、これらが出てくる。
注意して観て頂きたい。

2度目、あるいは3度目以降にこれらが画面に登場する時、
何を語ろうとしているのか、
何を表現しようとしているのか、だ。


宮崎あおいが赤いバイクで練習し、疾走するシーンは、
たった数秒だけど、
この映画の中で最も輝いているカットだ。


実は、宮崎あおいという女優を、僕はあまり好きではない。
好みではない。
顔つきも、セリフのしゃべり方も。

しかし、認めざるを得ない。

16歳の少女のあどけなさ、
17歳のふてぶてしさ、
18歳の大人の萌芽。

よくぞ演じている。

バイクの運転も含めて、
その存在感と表現力を、認めざるを得ない。
映画をなんとか成功に導く力を持った俳優だと思う。


最後に、

小出恵介演じる東大生の名前、「岸」という設定は、
けっこう好きだな(笑)。

これも意味のある使われ方。

僕はこの作品、とても気に入っている。

映画 「初恋」 の公式サイトはこちら
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by y_natsume1 | 2007-09-06 08:22 | 過去の映画評「は」

映画 フランドル

フランス映画 「フランドル」 (2005)

強烈だ。

衝撃的。

重い。

心臓をわしづかみにされそうなほどの寂寥感。

人間の罪と狂気とセックスと、そして せつないまでの純愛。

主人公の女性は、全ての人間の罪を受け入れ、背負い込んだ、マリア様でもあったのだろうか。



この作品を映画館で観て本当によかった。

音楽といえるほどの音楽がない映画。
まともな音楽はないけれど、音(サウンド)がとても印象強く残る映像だからだ。

ぬかるみを踏みしめるブーツの音。
爆弾の破裂音。
息づかい。

********

映画館で観ることにしたのは、
この手のユニークな映画がDVD化される可能性が低いか(つまりレンタル店に並ぶ確率が低いか)、
あったとしてもこの映画みたいにR-15指定での公開ゆえにマイナーな販売本数になるかもしれない映画、
と思ったからだ。

最近はフランス映画で映画館で観たかったものを何度か観損ねている。
「愛より強い旅」、 「めざめ」 など。
そういうのに限ってDVD化されてもいない。

単館で夜にしかやっていないケースがあるなど、マイナー映画の映画館通いも大変なんだけどね。 東京にいるからまだいい方なんだろうけど。


この「フランドル」がDVD化されるのかどうかわからない。
して欲しい。
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by y_natsume1 | 2007-05-08 21:20 | 過去の映画評「は」

映画 ブロークバックマウンテン

大自然の撮影がみごと。

美しい。

それにも増して美しいのが、

主人公二人の、シャツの、ハンガーへのかけ方。

ネタバレになるから場面などは詳しくは書けないが、

それぞれ相手のシャツを内側に、
自分のシャツを外側にして、
同じハンガーにかける。

しかも二人がそれぞれ違うシーンで同じようにしてかけている。

自分のシャツを外側にしているのは、
自分が相手を守っている、思いやっている、という意味だろう。

この演出だけで、セリフはなくとも、
大切な相手への最大級の思いやりを、表現できている。

映画・映像ならではの、にくい表現方法だ。

アン・リー監督はやるな、と思わせる。

DVD: 「ブロークバックマウンテン」
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by y_natsume1 | 2006-12-23 17:44 | 過去の映画評「は」

映画 百年恋歌

久しぶりに映画館(銀座シネスイッチ)で1人で観たのがこの作品。

といっても、だいぶ前のことだが。

台湾を舞台に、1960年代、革命時代、現代、と、3つの異なる時代の異なるラブストーリーを、同じ男女の俳優が演じるオムニバス映画。

空間の使い方や、様式美が素晴らしい。

ビリヤード店も、宿屋も、画面上の配置が酷似している。
それらの廊下や空間は何に通じているのか。

タイムスリップするための時空のはざまか?

タイムスリップするとしたなら、それはいつの時代のどこへ?

特に現代のエピソードでの女優さんはすごい存在感。 
主人公の女性の「生」は昇華されたのか。
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by y_natsume1 | 2006-12-21 20:00 | 過去の映画評「は」

映画 ブロークンフラワーズ

ジム・ジャームッシュ監督の、その原点に戻るかのような、
ロードムービー。

僕はロードムービーが大好きだが、これは中でも相当好きな作品。

ただ、この映画は男性と女性では感想が違うかも。

難点とまでは言わないが、特に女性側から共感を得られるのかどうかわからないのが、以前に関係のあった女性たちを主人公の男性が訪ねてまわる設定そのものか。

緑の色を美しくとらえた撮影はみごと。

ふてぶてしいまでに無表情の主人公ビル・マーレーははまり役だろう。

狂言回しのジェフリー・ライトは「バスキア」の頃より渋くなって、
存在感を出している。 
良い俳優になった。

登場する中年女性たちの中でも特にシャロン・ストーンやジェシカ・ラングは魅力的だ。
ああいうのを「大人の女性」というのだろう。

アメリカでも日本の団塊の世代と似た世代というか、1960年代後半にヒッピーとして過ごし、今は引退生活に入ろうとしている人たちの物語。

結末は果たして吉か凶か、それはどうでもいいのかもしれない。

サントラCDを買ってしまったほど、音楽もステキだ。
エチオピア音楽や作品中で使用される数々の曲。
特にタイトルバックの主題曲。 ギターのサウンドがカッコイイ。

ちなみにピンクの色って、ときめく恋の色か??

♪ テーマ曲 「There Is An End」 by ザ・グリーンホーンズ with ホリー・ゴライトリー♪

DVD: 「ブロークンフラワーズ」
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by y_natsume1 | 2006-12-17 15:22 | 過去の映画評「は」

亡国のイージス(2005)

観る前はあんまり期待していなかったけれど、意外に魅せる。
なかなかの佳作だと思った。

制作スタッフや俳優たちがマジメに一生懸命やっている、という意気込みがいろんな場面から感じられる。

特に、如月役の若手俳優、勝地涼がかなり頑張っていた。
あの俳優は良い。 もっと伸びるだろうし、伸びて欲しい。
いい目つきをしている。

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by y_natsume1 | 2006-04-08 12:27 | 過去の映画評「は」

「不毛地帯」 (1976) 山本薩夫監督

ケーブルテレビで放映されてたものを録画しておいて、不眠症の深夜に観た。
配役やあらすじなどはここ(ネタバレ注意)。

この映画の主人公のモデルと言われている瀬島龍三や瀬島が戦後勤務していた伊藤忠商事、汚職の是非などは置いておこう。 

とにかく、一つのエンターテインメント作品として映画を観て、どうだったか。

同じ山本監督の「金環食」「戦争と人間」などに共通するテイストがある。
骨太の作品だ。 
最初は、どうせただの企業と政治の汚職映画だろう、ぐらいに軽く思っていたのだが、どうして、どうして、ぐいぐい引き込まれる。

それは山本監督の演出の手腕と、今はもう見かけることが少なくなった、個性的な顔つきの、存在感のある俳優たちによるところが大きい。 

現代の俳優は二枚目でカッコイイのが多いが、1960年代~70年代当時の俳優と比べると、明らかに個性に乏しい。 いたとしても数的に少ない。 逆にあの頃の昔の俳優たちは二枚目ではなくとも強烈な個性と存在感を放っていた。

特にこの作品での小沢栄太郎や山形勲、大滝秀治などは秀逸だ。
憎たらしくて、ヘドが出そうになるぐらい、強烈な個性だ。

仲代達矢と丹波哲郎の男の友情物語の部分は、あざといと思う人がいるかもしれないが、僕はけっこう気に入っている。 特にクライマックス近くの、丹波哲郎が電車に乗るシーンは、最高にジーンと来る。 良い演出だと思う。

この二人の俳優のコンビネーションは他の映画でも、例えば「二百三高地」(乃木将軍と児玉源太郎のコンビ)などにも引き継がれてゆく。
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by y_natsume1 | 2006-02-01 19:44 | 過去の映画評「は」

ビフォア・サンセット

「恋人までの距離(ディスタンス)」 (ビフォア・サンライズ) の続編映画。

DVD発売当時に既に買ってあったのに、今頃になってやっと観た。
続編ではあるが、二番煎じにならず、まったく期待を裏切らない内容でようござんした。

そもそも前作を紹介してくれたのは、アイツだったよなぁ、と、思い出す。

この映画のように、時間がとても限られた状況でデートするというのは、
しかも、
とりとめもなく(本当はとりとめもないことはないのだが)何かを、あれやこれやと会話するというのは、
その時間と空間が楽しくもせつなくて貴重であるだけに、

自分でも結構思うところがあった、かな。

ま、詳しくは書かんが。

この映画のように季節は秋、ですね。 いや、もうそろそろ冬か。

♪ テーマ曲 映画「男と女」のテーマ By フランシス・レイ ♪

(ここで他の映画のテーマ曲をもってくるのは邪道かもしれんが、
  いろんな意味で一番しっくりくるので)
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by y_natsume1 | 2005-11-14 00:47 | 過去の映画評「は」