アル・パチーノ主演。売れない映画監督がCGやパソコンを使ってバーチャルな女優「シモーヌ」を作り上げる。シモーヌの出演作は大ヒット。ヒットし過ぎて真相を隠しきれなくなったパチーノは彼女を「形式的に」死亡させようとする。ついには大衆は仮想を真実と信じ込み、パチーノがシモーヌ殺人容疑で逮捕されるのだが・・・。
いつものごとく観る前は期待していなかった作品なのに、観てみたら意外に良いテーマを持っていた。まるで嘘ばっかり言って最後には周りに信じてもらえなくなる狼少年のごとき怖さをうまく表現している。現実と仮想(バーチャル)の違いによるシュールな出来事は、浮世のバカさ加減を充分に皮肉っていて好感。良い視点だ。確かに一見バカ騒ぎするだけの映画に見えるけどね。奥は深いよ。オススメ。