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ゆるゆると シンガプラ (5) ~赤道の街にようこそ~

シンガポール Day 3 (その2)

ジョホールバルから戻った夕方、旧友Dとチャイナタウンで会った。
雲呑麺(ワンタンミー)や、水餃子、海南鶏飯(チキンライス)を食す。 相方や子供たちは好きなものもあったけど、苦手なものもちょっとあったみたい。  

夕食後、僕は家族に断りを入れて旧友Dと二人でラッフルズ・ホテルのバーで飲むことにした。

ラッフルズのバーで僕はジン・トニックを頼んだ。 
旧友Dは何頼んだっけな。

頭上には大きな扇風機がいくつか回ってる。 
映画「地獄の黙示録」の冒頭シーンみたいだ。

乾杯するとき、旧友Dはさりげなく、けれど明確に、小声で言った。

    "Welcome to the city of the Equator ! "

絶妙のタイミングだった。 なんてかっこいいセリフなんだろと思った。
そう、ここは赤道直下の街なんだ。

旧友Dと僕はとりとめもなくいろんなことを話した。
ときどき、思い出したように夜空を見たりして。
僕が37年ぶりに会った「その人」のこと、
このラッフルズにも泊まったことのある、サマセット・モームの短編「雨」のこと、
互いの仕事のこと、など。 

熱帯で ゆるゆると 僕は タバコの煙をくゆらせた。



*****************

バーを出て空を見上げた。
この日の夜は月が雲に隠れてた。 
おそらく満月があるであろう、その部分の雲だけ、月明かりで少し明るくぼやけている。

別れ際、僕はたどたどしい英語で、
「ね、月が隠れてるってことは、今夜は何をしても分からないってことだと思うかい(笑)?」
と言った。 僕はいったい何をしたいのか。

旧友Dはイタズラっぽく微笑んで、タクシーで夜の闇に消えていった・・・・と思う。

南洋の夜は、特にラッフルズのようなノスタルジックな場所では、時間と空間が入り組んでしまう。 こういうときの音楽は、たとえばケアリイ・レイシェルがいい。

風と、ジン・トニックと、夜と、タバコの煙と、コロニアル・スタイルのラッフルズの建物と、
そういったもの全てが優しく、やわらかく流れていくようにと、願うからだ。

僕は、僕なりに、あることを祈った。 Equator(赤道)の上で。

「赤道の街に、ようこそ」・・・か。
 
良いセリフだよなぁ。

(続く)

♪ テーマ曲 「Ka Nohona Pili Kai」 (「涙そうそう」のカバーバージョン)

   by  Keali'i Reichel

ケアラオカマイレ
ケアリイ・レイシェル / ビクターエンタテインメント
by y_natsume1 | 2005-08-01 23:59 | シンガポール
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夏目芳雄の東南アジア・映画・ジャズ・酒などに関するよもやま話です。
by y_natsume1
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