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リグレーのチューインガム ♪

リグレーのチューインガムが子供の頃から好きだ。

当時の包装紙のデザインも、色も、噛み具合も、
噛むだけであんまり大きなバブルが膨らまないところも、
「リグレー」という名前の響きも、

みんな僕好みだ。

ロッテのガムも好きだけど、
ノスタルジックな感覚も含めて、
やっぱり リグレーの方が僕は好きだ。

特に、スペアミントのフレーバー。

・・・・・・ 小学生の頃に読んだベーブ・ルースの伝記に、
シカゴのリグレー球場でルースがプレーする描写がある。

子供心に、
この球場名とガムの名前とはたぶん何か関係があるんだろうな、
ぐらいは感じてた。

やがて、それがシカゴ・カブスの本拠地、リグレー・フィールドであり、
チューインガムの会社リグレーの社長が、
当時のカブス球団のオーナーであることを知る。


  昨今の球場命名権の問題はどうもしっくりこない。
  カネさえ動けば、あんなんで本当にいいのか。
  昔からの球場名にこそ、思い入れがあるのに。



・・・・・・ 出張で初めてシカゴを訪れた1997年。

ダウンタウンにあるリグレービルの建築様式に心ときめかせ、

2度目の(つまり最後の)引退をする直前のサンドバーグや、
まだ若手だったサミー・ソーサのプレーを
リグレー・フィールドで楽しんだ。

シカゴのリグレー・フィールドは、
野球少年にとってはボストンのフェンウェイ・パークと並んで、
特別な場所なのだ。

そこでMLBゲームを実際に観ることができただけでも、
感激のひと時だった。


ガムと、シカゴの球場。 

小学生の僕にとっても、30代のビジネスマンの僕にとっても、
40代になった今でも、
それらは
僕の心の中では、しっかりとつながっている。

*******************************

・・・・・・ いつのことだったろう、
たしか、僕が20代前半の頃、
プータロー(無職)になる直前か。

とにかくお金も人脈も学位も地位も何もなくて、
(若いから当たり前だけど)
もがいていた頃のことだ。

今みたいに飲んだくれるお金さえなかった。

当時の僕に本当にあったのは、
ある命題に対する情熱と、健康と、
何枚かのジャズのCDと、
付き合っていたガールフレンドだけ。
おまけに奨学金の借金まであった。

ある冬の夜、
ガールフレンドと2人でゆっくりと歩きながら、
僕はミントのガムを噛み始めた。


キスをする。
理由なんかない。
そういうものだ。

互いの舌を絡ませる。

相手の舌を吸う。
相手の唾液を吸う。


やがて相手の口の中に、僕の噛んでいたガムが入る。

相手は少しの間、そのガムを噛み、
もう一度キスをしたときに、舌の動きに乗じてこちらの口の中に戻す。

互いに無言のまま、
けれど相手の目は全てを分かっているよというシグナルを発しながら、
僕たちはその行為を何度も繰り返す。

ガムを噛んではキスをし、キスをしてはガムが移動する。

まるでリグレー・フィールドでキャッチボールをしているみたいに、
チューインガムは僕と相手の口の中を行ったり来たりする。

ミントのフレーバーが薄くなっても、その行為は
目的地に着くまでずっと続く。

・・・・・・互いの口の中を所在無げに行ったり来たりしていた
あの時のチューインガムは、

僕たちの、
もうどうにもならないこれから先を、

どっちに行ったらいいのかさえ分からなかったどっちつかずの混沌を、

この先とんでもない狂気と破滅と激しい憎悪が待っていることを、

既に明確に、

暗示していたのかもしれない。

♪ テーマ曲 「チューインガムをかみながら」 by ブルーハーツ ♪
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by y_natsume1 | 2012-12-08 20:04 | Back Street Days
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